過去ログ - 凛「ふーん、アンタが私のサーヴァント?」
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651: ◆ohd.LsER4s[saga]
2014/11/04(火) 13:49:16.82 ID:sb6mHrFZO

アーチャー「……敢えて言わせて貰うならば、あの観覧車の優先度はさほど高くありません。人命の危機という意味では確かにずば抜けていますが…」


凛「あ、アーチャー! でも…!」


アーチャー「聞いてください、凛さん…。キャスターさんの固有結界を簒奪し、圧倒的有利な状況で事の全てにケリをつける。……そんな理想的な勝利条件を覆しかねない、バーサーカーさんのあの【対界宝具】こそ、日菜子は最も恐れているのです…」

凛「そ、それは…」

セイバー「……理由はわかりませんが、杏殿の令呪はその全画が復活し万全です。いざとなればキャスターの結界ごと、という考えも当然あるだろうとは思いますが…」

アーチャー「むふふ…それでは困るということです。固有結界の陣取り合戦という特殊な状況下におけるジョーカーはキャスターさんではなく、あくまでバーサーカーさんなのです…」


――確かに、そうだ。

あくまで事の元凶たるキャスター、そして加蓮を確実に叩くためならば、アーチャーの言葉はきっと正しい。

アーチャーのいう最善手に至るためには。固有結界という概念にとって天敵、文字通り【世界の壁を打ち破る】あの黄金色の掘削剣こそが最大の懸念材料なのだ。

でも、……だからと言って、今この瞬間も苦しんでいる人たちを後回しにして、……それでもし、万が一にでも、取り返しのつかないことになったら?

しかもこれは、犠牲になってしまう人たちだけの問題じゃない。

親友を、……加蓮を、人殺しになんてさせてしまうような選択なんて、それこそ論外ではないのか?


李衣菜「り、凛ちゃん! ……さっきも言ったけど、ゴンドラは私が何とかしてみせるよ! 窓を叩き割るくらいなら、マスターSRカードのある今の私になら出来るし…」

凛「李衣菜…」

卯月「む、無茶だよ李衣菜ちゃん! 今は上手く誤魔化せてるけど、マスコットさんたちだってまだ数えきれないくらい沢山いるのに…!」

李衣菜「……大丈夫。ほらっ、なつきちのバイクだってあるんだから、観覧車の麓までの足にも困らないよ!」


そう言って、李衣菜は奇跡的に荒れ狂うマスコットたちの魔の手を逃れていた、彼女自身の親友の宝物を指し示してみせる。

あっけらかんと宣言してみせている……ように見えるが、足元の震えは隠しきれてはいなかった。



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