過去ログ - クリスタ「いつか私も追いつくからね」
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1:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 22:48:18.77 ID:kJAzAmcF0
注意
地の文あり(クリスタの一人称)

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2:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 22:50:16.88 ID:kJAzAmcF0
 死に急ぎ野郎。

 訓練兵になってすぐ、不名誉なあだ名が、ある人に付けられた。

 誰が言い始めたのか、正確な事は誰も知らない。
以下略



3:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 22:51:46.27 ID:kJAzAmcF0
 死に急ぎ野郎。

 普通の人の視線に立てば、彼の言動はまさしく言葉通り。

 そこは否定できない。
以下略



4:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 22:53:23.78 ID:kJAzAmcF0
 死に急ぎ野郎。

 そう呼ばれる彼だけど、私の目には死に急いでいるように映らなかった。

 むしろ、誰よりも逞しく生きようとしている。
以下略



5:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 22:54:27.55 ID:kJAzAmcF0
 彼には少なからず関心がある。

 関心と言うよりも、好奇心かな?

 どっちにしろ、彼の事が気になった。
以下略



6:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 22:55:48.52 ID:kJAzAmcF0
 貴重な食料も喉を通らなくなるほど厳しい訓練。

 無理やり胃に流し込んでも、戻してしまう日なんてザラ。

 毎日毎日、へとへとになるまで動かされるため、顔見知りになったユミルやサシャとすら、僅かな会話しか出来ずに寝てしまう。
以下略



7:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 22:58:01.97 ID:kJAzAmcF0
 しかしある日、予想外にも彼が私に話しかけて来た。

 訓練後、厩舎の掃除をしている時だった。

エレン「えっと、お前がクリスタ・レンズ……でいいんだよな?」
以下略



8:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:01:54.67 ID:kJAzAmcF0
クリスタ「あっ、ううん。気にしないで。それより、私になにか用?」

 どこか微笑ましい二人のやり取りのおかげで、驚きによる放心状態から立ち直った私は、そう尋ねた。

 世間話をするために来た、とはどうしても思えなくて。
以下略



9:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:03:50.73 ID:kJAzAmcF0
 慌てて、そんな事しなくても教えるから頭をあげて、とお願いするとエレンたちは笑顔を浮かべた。

 とても幼い、けれど年相応の表情。

 訓練兵になって、二、三ヶ月ほど経つけれど、初めて見た彼の姿だった。
以下略



10:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/09(月) 23:04:11.41 ID:1hwcFaPt0
面白い、期待


11:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:06:07.63 ID:kJAzAmcF0
クリスタ「――っと、大体こんな感じ」

 そう言って、私は終わらせた。

 いきなりの事だったから、全部話す事は出来なかったかも。
以下略



12:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:07:42.40 ID:kJAzAmcF0
エレン「意識の差、じゃねぇの?」

アルミン「うん。僕らは別に熱心にやってるつもりはないからね」

エレン「むしろ、してない方がおかしいだろ。俺らは訓練兵なんだぜ?」
以下略



13:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:08:46.19 ID:kJAzAmcF0
 やっぱりと言うべきか、エレンは異質なんだと私は感じた。

 エレンの影に隠れて目立っていなかったアルミンも。

 それが純粋に羨ましい。
以下略



14:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:09:46.23 ID:kJAzAmcF0
エレン「こっちこそ、改めてありがとな。じゃあ、掃除の続きは俺らが引き継ぐから、寮に戻って休んでてくれ」

クリスタ「そ、そんな! いいよ、これは私の仕事なんだから」

アルミン「これは僕らなりの恩返しなんだ。受け取って貰えないかな?」
以下略



15:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:12:05.53 ID:kJAzAmcF0
 この日から、私はエレンたちと話すようになった。

 相変わらず訓練は大変で、あまり会話は出来ないけど、少しずつ仲良くなったと思う。

 途中、エレンの家族であり、アルミンの幼馴染であるミカサとも、二人の仲介のおかげで、普通に話せるようになった。
以下略



16:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:13:47.65 ID:kJAzAmcF0
 そんなある日、格闘術の訓練の途中、一部が少し騒がしかった。

 ミカサと一緒に訓練を一時中断して、そちらを見てみる。

 中心人物は、エレンだ。
以下略



17:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:15:33.11 ID:kJAzAmcF0
 体を起こして、アニに話しかけているエレンを見た感じだと、特に怪我とかはしていなかったみたい。

 ライナーもすぐに立ちあがってたし、アニはある程度手加減してたのかな?

 そうであってもなくても、アニにあれだけの技術がある事に驚いた。
以下略



18:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:17:19.19 ID:kJAzAmcF0
 その日の夕食時、またエレンとジャンが言い争いをしていた。

エレン「お前、おかしいと思わねぇのか? 巨人から遠ざかりたいがために、巨人殺しの技術を磨くって仕組みをよ」

ジャン「まぁ、そうかもしれんが、それが現実なんだから甘んじる他にねぇな。俺のためにも、この愚策は維持されるべきだ」
以下略



19:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:19:38.28 ID:kJAzAmcF0
ユミル「珍しいな、クリスタがあいつらの喧嘩を止めに行こうとしないなんて」

クリスタ「その度に、ユミルが邪魔するでしょ?」

ユミル「当然だろ? あんな馬鹿共のせいで、私のクリスタが怪我でもしたらと思うと、心配で心配で」
以下略



20:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:22:19.96 ID:kJAzAmcF0
 なるほど、ユミルの言う通りだと思う。

 仮に格闘術の評価が高く、立体機動が低ければ、それぞれの訓練に対する意識は現状と反転する。

 立体機動は、移動だけでも常に命の危険が伴う技術だ。
以下略



21:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/09(月) 23:23:50.17 ID:kJAzAmcF0
 その人物は、口論の末にジャンを投げ飛ばした。

 昼間見た、アニの技を使って。

ユミル「ほう。死に急ぎ野郎のやつ、いつの間にあんな事が出来るようになったんだ?」
以下略



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