222:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:27:56.50 ID:6IHPO7fm0
僕「なんだよ、起きてるなら目開けてよ」
おじさん「なんでもないと言ってるだろう」
僕「いやだから目開けてって言ってるじゃん」
223:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:29:33.37 ID:6IHPO7fm0
僕(おじさんは、短い言葉を言った)
僕(それが、あの大きくて、温かくて、優しい何かを指す言葉だってことはわかった)
僕(その後に、おじさんは、ゆっくりと目を開けたんだ)
224:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:32:00.46 ID:6IHPO7fm0
僕(多分、僕が旅に出たのは、何もできない僕を、認めてもらうためだったんだ)
僕(アンくんと僕は、同じだったんだ)
僕(なにもできない僕のままでいるのが嫌だった)
225:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:33:28.51 ID:6IHPO7fm0
僕(生まれてから、ずっと一緒にいてくれた)
僕(おじさんが僕のお父さんだった)
僕(ご飯を食べて、一緒に笑って、喧嘩もした)
226:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:35:01.83 ID:6IHPO7fm0
僕(そう、伝えたかったんだ)
僕(精一杯言おうとしたんだ)
僕(照れくさいけど、この気持ちをね)
227:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:36:48.48 ID:6IHPO7fm0
僕(なんど羽でつついても)
僕(くちばしで叩いても)
僕(耳元で叫んでも)
228:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:38:46.09 ID:6IHPO7fm0
僕(追い出されてしまった)
僕(そう言えば、聞いたことがあるな)
僕(カラスってのは、死の象徴だってね)
229:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:40:49.00 ID:6IHPO7fm0
これで僕のお話はおしまいだ。
どうだった?
うん、もちろんおじさんは僕のせいで死んだってわけじゃないよ。
230:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:41:41.73 ID:6IHPO7fm0
あれからかい?
いいや、アンくんにも、アマさんにも、パティにも、カラス君にも、当然ジョニーさんにもあの男の子と女の子にも会ってはいないよ。
アンちゃんは、家族に認められたかもしれないし、認められなかったかもしれない。
231:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:42:21.50 ID:6IHPO7fm0
でもいいんだよ。
僕が、みんなに会えた事そのものに、意味があったんだから。
そりゃね、女の子が始まりだったさ。だからって女の子との出会いだけでよかったってわけじゃないんだ。
232:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/13(金) 01:42:49.64 ID:6IHPO7fm0
前置きが長くなったね。
実はこの話をしだしたのは、卵を温めている君の気を紛らわすためだけじゃないんだ。
君にあることを伝えるためだったんだ。
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