34: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 14:54:03.14 ID:Srb3bFtoo
病室に戻った。
親御さんは出ているようで、
清水谷先輩は視線を窓からこちらに向けた。
「………えっと、先生に、話聞きました?」
頭を掻きながら、困った笑顔で、
こちらに問いかける、先輩。
園城寺先輩は、未だに言葉を失っていた。
仕方なく、私が答える。
「…はい。記憶が無くなったそうですね」
「……そうなんです。…あなた達は、誰ですか?」
「二条、泉です。部活の後輩です」
「二条さん、ね。それで…」
園城寺先輩をチラリと見たが、涙目で震えていて、
とても話せる状態ではない。
「…ああ、こちらは園城寺怜先輩です。先輩とは同級生ですよ」
「園城寺さん…はじめまして」
優しい笑顔を投げ掛ける。
初対面の人にはいつもこの笑顔だ、この人は。
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