過去ログ - まだ、題名がない青い春の物語
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20: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 15:59:33.63 ID:QSF+h4q+o

緊張したのはこっちだ。と言いたかった……。俺自身も女の子にプレゼントってのは
中学時代の申し訳レベルのバレンタインの義理チョコのみだ。
一応部活のマネージャーから貰ったが、安心し給え、全部員にプレゼントしていた。
つまり、俺だけにプレゼントというのは今回初めてみたいだ。
以下略



21: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:00:50.96 ID:QSF+h4q+o
美術の内容は、油絵の具を使い、お互いの肖像画を描く。
先生の意向で、下書きは禁止という暴挙。いきなり描く必要がある
油絵の具は上から塗り重ねれる。それを上手く利用しなさいという指導。
どこかの印象派の芸術家に影響を受けてのことだろうが、印象派の芸術家だって基礎技術を以っての作品だ。
何も技術を知らない学生ごときの分際で印象派の作品なんて笑わせる。それはただの絵の具の集合体だ。
以下略



22: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:01:18.15 ID:QSF+h4q+o
手のスピードも早くない俺にとっては、とても厳しい。あと数回の授業の機会がある。それまでに完成しないといけない。
諦めて適当に描くということも出来るのだが、それをするのは成績表の影響が響く。
それに、東福寺さんのこちらをチラチラと眺める姿に少し萌えてしまう自分も辛い。
そしてチラチラと睨みつけてくる親衛隊の姿に目が覚めてしまい、頭のなかがグチャグチャになってしまう。

以下略



23: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:01:57.75 ID:QSF+h4q+o
……

「お前噂になってるぞ」
「俺が噂になるってことは、あれか。ようやく俺もメジャーデビューに近いということか」
「お前の趣味のギターの話じゃない。東福寺さんとのことだ」
以下略



24: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:02:27.49 ID:QSF+h4q+o
「人の噂も七十五日というじゃないか。このままフェードアウトしていくだろう」

俺はもっともなことを言うことにした。
むしろこれ以外まともな打開策がない。

以下略



25: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:03:23.42 ID:QSF+h4q+o
……

美術の時間はそれでも続いていく。
ペアの東福寺さんを描いては描く。とにかく作品としての最低限基準をクリアし
さっさと片付けることだけを考えていた。
以下略



26: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:03:54.54 ID:QSF+h4q+o
終わったのはいいことだが、想定外のことが起きた。
東福寺さんは完成できていない。これは困ったものであった。
自分の作品ばかりを集中していたため、東福寺さんの作品自体全く気に留めていなかった。

「あとどれぐらいで完成出来そう?」
以下略



27: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:04:28.58 ID:QSF+h4q+o
……

放課後に東福寺さんの作品の完成を付き合う為、俺は美術室へと向かった


以下略



28: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:06:09.51 ID:QSF+h4q+o
東福寺さんはとにかくパレットと俺を交互に見つめ描いている。
退屈だ。こっそりイヤホンでも付けて音楽を聴きたいところだが、美術の先生も滞在しているのでそれは出来そうもない
作品を完成させれば開放されることは間違いない。これで御役御免。
東福寺さんも俺も、変な噂から開放される日が来るのだ。

以下略



29: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:07:38.49 ID:QSF+h4q+o
「すみません……なんとかもう少しで終わらせますね」

東福寺さんは少しペースを上げてきた。
さっきより、エッジとキャンバスの弾く音が大きく間隔が早くなった。

以下略



30: ◆MY5me9jWdo
2013/09/12(木) 16:08:48.00 ID:QSF+h4q+o
……

作品は無事に完成された。これで俺と東福寺さんは無関係となれる。
そう思うと、少し悲しいが親衛隊からの痛い視線を浴びずに済むのは大きいのではないだろうか。

以下略



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