過去ログ - フィアンマ「それで、いつ結婚するんだ?」オッレルス「げほっごほっ」
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20: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/09/15(日) 13:02:32.03 ID:EnwevT3d0


神の領域に居ればノーラグでどんな術式でも発揮出来るかというとそんなことはなく。
むしろ、誰かに化けるのなら丁寧に霊装を揃えて実現した方が良い。
魔術師の優秀さは詠唱の短略化なども含まれるが、短縮した分弱まったりもする訳で。
変化など見目に関わる魔術は一から十まで用意した方がバレ辛い。

(まあ、看破されることはないと信じたいものだ)

魔神を騙せるのは、同じく魔神の領域に存在する人間だけ。
魔神のなり損ないたるオッレルスは、オティヌスの目論見を阻止するべく動いていた。
彼女の世界支配、或いは世界創造は、決して誰かの幸福にはつながらない。
過去や安定を振り返らず顧みぬ『グレムリン』にとっては良いことなのかもしれないが。
個人的感情による世界統治などロクなことにならないのは、多くの書物や歴史が証明している。

(さて、)

事件は終局に近づきつつある。
幻想殺しに多少情報を吹き込んでおいたのはよかったかもしれない。
結果としてフロイライン=クロイトゥーネは救われたのだから。
後は、交渉材料として第二位の内臓を回収すれば良い。

「………」

シルビアに連絡しようか、一瞬だけ迷う。
彼女は、オッレルスにとって何よりも大切な人間だった。
世界の命運と天秤にかけても、きっと一瞬では切り捨てられない程の価値を持つ。

それは聖人だからではなく。
それは『下女すなわちメイド』だからでもなく。

彼女と積み重ねてきた時間と、思い出によるものだ。

「………」

通信用霊装に手をかけ。
それから、手を引く。

やはりやめておこう。


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