過去ログ - フィアンマ「それで、いつ結婚するんだ?」オッレルス「げほっごほっ」
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47: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/09/15(日) 21:01:28.88 ID:yZDU3I1O0

フィアンマは一旦手を止め。
絵本を、ぎゅう、と抱きしめる。
博愛主義だとしても構わない。いいや、そうならばむしろ。
自分のものだけにしなければ気が済まない。
フィアンマの意見は、幼い子供が自らの玩具の所有権を主張することに等しい。
けれど、誰がそれを否定出来るだろうか。誰だって、こう思うはずだ。

自分の好きな人に、自分だけを好きでいてもらいたい。

男性であれば、この感情は顕著なものだ。
女性よりも、男性は本能的に所有欲が強く出来ている。
今まで一度も恋をしたことのない人間に、初恋を諦めろというのは酷なものだ。
たとえそれが同性だったとしても、フィアンマの前に立ち塞がる困難にはなりえない。

「………、…」

絵本を抱きしめたまま、フィアンマは暫し黙り込んだ。
信じている、と言ってくれたのに。
そんな嬉しさも、彼を手に入れるという目的の前には霞んでしまう。

「オッレルス……」

実を言うと、彼にはサーチ術式を仕掛けてある。
彼の使用する霊装に忍ばせたものだが、恐らく気づいてはいないだろう。
そして、彼の現在位置を割り出しても、その情報は公表しない。
それは彼の仕事だし、やらない理由は適当に用意出来る。

「……さて、向かうかな」



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