72: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:14:09.80 ID:Csght9Kio
二人、ピークを過ぎた桜の花弁が舞う坂道を、駅へと向かって下りていく。
「今日は楽しかった。他の事務所の子とお話しする機会って中々ないからさ」
73: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:17:03.15 ID:Csght9Kio
染井吉野の樹の下、二人はiPhone同士をbumpすると――
harukakka@i.hardhage.jp
「春……閣下……?」
74: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:20:01.71 ID:Csght9Kio
春香は、頭を軽く下げて見送る凛にひらひらと手を振りながら、雑踏へ紛れていった。
その後ろ姿を眺める。
テレビの中とまったく変わらない天海春香。
75:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/16(月) 22:22:22.94 ID:TSdTryz3o
ハード禿wwwwww
76: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:24:28.53 ID:Csght9Kio
・・・・・・・・・・・・
77: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:28:43.79 ID:Csght9Kio
休憩室に入ると、果たしてPはそこにいた。
入口に背を向け、アコースティックギターを抱えてTommy EmmanuelのLuttrellを爪弾きながら。
斜向かいでは、凛と同じ第一課―クール―に所属する高峯のあが、
78: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:32:09.96 ID:Csght9Kio
「今度のお前の新曲をどんな方向にしようか考えていたんだけどな、今日はあまり“降りて”こないから気分転換していたのさ」
Pはプロデューサーという立場上、売り出し方、音楽の方向性、予算・進行管理、つまり凛の全てを管轄する。
――いや、凛だけでなくクールアイドルの全てと云うべきか。
79: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:34:09.64 ID:Csght9Kio
そこへ安部菜々がひょっこりと顔を出した。第二課―キュート―に所属しているアイドル。
……の大御所。
80: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:36:54.41 ID:Csght9Kio
「冗談だよ。今日は未央と渋谷を街ブラする予定だったんだけど、あの子、急に仕事入っちゃったからさ」
帽子を脱いで、アップにした髪を解きながら答えると、その黒い絹糸の上を、照明の白い反射光が流れていった。
Pは合点がいったようで、「そういえば鏷がだいぶ焦ってたな朝」と
81: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:39:32.65 ID:Csght9Kio
凛は話を続けた。
「それで、ベース弦を手に入れたらやることがなくなったから来ちゃった」
「ん、弦? あのコンコードの? どれにしたんだ?」
82: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2013/09/16(月) 22:41:29.70 ID:Csght9Kio
「凛はリズム感がいいからスラップはすぐに上達するさ」
「音感じゃなくてリズム感? 確かにテンポを保つのは重要だけどリズム感ってそんなに関係なくない?」
顎に人差し指を添えながら首を傾げると、Pはチッチッと手を振った。
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