過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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542: ◆D4iYS1MqzQ[sagesaga]
2014/11/17(月) 00:10:42.17 ID:5qvk+VQqo

母はまだ娘の肩をつかんでいた。

詢子「何ともねえ……のか。あたしのこともちゃんと分かるな?」

魔まどか「うん。忘れるわけないじゃない。大丈夫だよ」

まどかは笑顔で言った。

詢子「……そう?」

とはいえ、安心した、という表情ではなかった。
目を細めて、正面に座る、娘の形をした、何者かを見極めにかかる。
見つめられ、まどかは困ったように笑った。頬をかいて、「わたしの顔に何かついてる?」

母は答えず、まどかをじっと見つめた。まどかは笑みを引っ込めて、視線を上げ、見つめ返した。
静寂が再び降り、薄暗い廊下を満たす。見つめ合う二人。……やがてまどかは長い溜め息を吐いた。

魔まどか「ふぅー…………」
魔まどか「……ホント……鋭いね、ママは……そうだよ」

ささやくような声が響く。

魔まどか「わたしは、ママの知ってる……まどかじゃないの」
魔まどか「悪いのはわたしだから、あの子の事は責めないであげて」
魔まどか「もう家に帰ってよ。あの子のそばにいてあげて。わたしのことは、もういいから」

彼女は悲しげに笑った。母は表情を硬くし、ゆっくりと息を吐いた。
肩をつかんでいた手を離して、まどかを見下ろす。冷たく睨む視線。

平手が炸裂し、乾いた音が廊下に反響した。いきなりだった。
まどかは張られた頬を押さえることもせず、うつむいて、そのままだった。

知久「ママ……」

詢子「ちょっと黙ってて……」

父が黙り、母はまどかに向き直る。


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