過去ログ - まどか「もう大丈夫だよっ」まどか「あなたは……!」
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679: ◆D4iYS1MqzQ[sagesaga]
2015/02/09(月) 23:05:55.72 ID:F4ka5Cmio



遠く離れた公園で、キュゥべえは戦場を見つめていた。
その背後に気配を感じて、彼は振り返る。「こんなときに、僕に何の用だい?」

QB「さっきまどかがした質問の答え、僕も気になってね。良ければ聞かせてくれないか」
QB「君はどんな目的で、この世界に来たんだい?」

未来から来たキュゥべえは深いため息をついた。「一応話は聞いてやる、って訳だね」
彼は振り返り、向かいあった。そして話し始めた。

未来QB「最初は、大した理由じゃ無かった。契約したまどかを介して続く絶望の連鎖を、観測するのが目的だった」
未来QB「だから僕は彼女をサポートする必要があった。つまり、彼女は貴重なサンプルだったからね」
未来QB「でもだんだんと事情が違ってきた。僕自身のことだ。何しろ僕はこの世界では孤立した存在だったから」
未来QB「自分だけの身体と、自分だけの目的を持った僕が感情を持つようになるまで、時間はかからなかった」

QB「その事はもう知ってるよ。僕が聞きたいのは――」

未来QB「まあ黙って聞いてくれ。尋ねてきたのは君のほうじゃないか」

未来QB「さて僕はまどかを誘導した。彼女が一人ぼっちになるようにね」
未来QB「彼女が孤立して、この世界への執着を失くすことで、絶望はより強く流れ込むと考えたからだ」
未来QB「そして彼女が完全に孤立したとき、世界が塗り替わり、あの強力な影の魔女が誕生した……」

QB「それも知ってる。だから結局なんなんだい?」

キュゥべえたちはただ結論だけを求めていた。
未来から来たキュゥべえはイライラしたように言った。「絶望が希望に変換されるんだよ!!」

未来QB「それがどれほど素晴らしいことか、分からないのかい?」
未来QB「魔女の潤沢なエネルギー量を、君たちも分かってるはずだ。それを全部変換したら――?」
未来QB「間違いなくソウルジェムシステムは変わる。もう魔法少女を魔女にする必要すらないかもしれない!!」
未来QB「世界を越えて、魔女の絶望が、別の宇宙を救うんだ。全ての魔女は報われ、この世から絶望は消える!!」

キュゥべえは叫んだ。彼は興奮していた。今までにないことだった。
しかし周囲を囲む"キュゥべえたち"は冷淡だった。

「別の宇宙だって? そんなもの救って何になるんだい?」「この宇宙のエネルギーが目減りするだけじゃないか」
「そもそも破綻してるよ。あのまどかですら絶望を処理しきれないのに」「この星を食いつぶすつもりかい?」
「人類も魔法少女もお終いだ」「そもそも他の宇宙のことを考えるのが異端」「異端」「異端」

キュゥべえたちは一斉に襲いかかった。たった一つのチーズに群がるねずみの群れのように。
風がざわめき、砂場を平らにならしていく。彼らが集まり、そして離れて行くと、もうそこには何も残っていなかった。


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