過去ログ - 奈緒「それでもやっぱり特別な日」
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3:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/16(月) 20:45:12.55 ID:jhlAvSnDo
 こういう時、自分の本分は学生じゃなくて、もうアイドルなんだなって思う。
 いや、Pさんだったら、お前の本分は学生だろって言うだろうけどさ。
 心の傾きっつーか。アタシの軸は、アイドルに寄っちゃってるんじゃないかな。

 そうやって時折他のクラスからも来るお祝い攻勢を適当に捌きつつ、お昼休みに入ると、携帯が立て続けに三回メールを受信した。
 二通分は示し合わせたのか、全く同じ時間に凛と加蓮。
 割と素っ気ない文章の凛とは対照的に、やたら加蓮は長文だった。
 母さんに渡された、いつもよりちょっと豪華な弁当を摘みながら、メールの中身にくすっと笑みが漏れる。

 三通目は、何故かちひろさん。
 今日は事務所で衣装合わせの予定だけだから、多少遅く行っても大丈夫なはずなんだけど、なるべく早く来てくださいね、なんてわざわざ書いてある。
 それと、放課後にはサプライズを用意してあります、とか。何だそりゃ。

 三人にメールを返して、アタシはちひろさんの言葉を頭の片隅に追いやった。
 携帯を仕舞う前にメールの着信をもう一度確認して、小さく溜め息を吐く。
 ……忙しいのかな。でも仕方ないよな、担当してるのアタシだけじゃないし。

 なんて。
 アタシはこの時、そう信じて疑わなかったんだ。


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