過去ログ - 男「ダークエルフが倒れている・・・・・・」
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42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2013/10/28(月) 22:34:22.22 ID:A2CfaDdV0






「はい、少しは暖かいよ」

「......ありがとう」

男はダークに服を渡す。

「中に入ったら? 寒いよ?」

「いや、少しくらい平気だ。それに......そろそろ日も昇ってくる。
 私のことより自分も服を着たらどうだ? 男」

「ん? 俺は大丈夫。伊達に鍛えてないしね」

「そういうものなのか?」

ダークの少し意外な表情が男を見据える。

「そ、俺の師匠がね。身体を鍛えれば寒さなんぞに遅れはとらん!! 
 でこのとうりってこと」

「ふふ、随分変わっているなお前の師匠は」

「まぁね。かなりの変わり者だった。でも......俺は師匠のこと尊敬していたよ」

そう語る男の目は遠くの景色を一途に見ていた。
エルフには他人の感情の動きに敏感な生き物だった。

そしてダークは男の微かに浮かべた悲壮感を感じ取った。
だがダークはそれを口には出さなかった。

「なぁ、私にその師匠とやらについて興味が湧いた。話してはくれないか?」

「うん、構わないよ。でも朝食を食べてからにしよう。さっきのでお腹が減ってさ」

「わかった。あ、日が昇ってきたぞ」

「......朝だね」


暖かい。湖の向こう側から昇ってきた陽光が二人を照らす。

まるで彼らを祝福するように。

これからの生活に。


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