過去ログ - 三船美優「耳かきはいかがですか?」
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18: ◆wU7BIvTntE[sage saga]
2013/09/17(火) 00:08:04.43 ID:ySYPv/PZo
「いいですから……気にしないでください」
三船さんが言う。そもそも、今の俺には性的な気分は一切無い。
そういうものとは全く異なる快感の余韻にひたっていたからだ。邪念など生じる余地が無い。
それに三船さんもそう言っていることだしと心の中で言い訳しながら素直に従う。これは……。
「はい……まずは、またウェットティッシュで……耳を拭きますね」
あっ、優しい匂いだ。疲労の蓄積した心と体を全て癒やすような、そんな優しい匂い。
担当しているアイドルたちよりもずっと幼かった頃の、過ぎ去った昔の記憶がよみがえる。
風通しのよい涼しい部屋で、微笑みながら耳かきをしてもらった遠い遠い日の思い出。母の膝。
とても幸せな、だが、かすかな追憶。知らぬ間に、目の端から涙がこぼれていた。
日々のつらいこと嫌なことを全て洗い流す温かい涙だ。
「いいんですよ……ゆっくり……おやすみなさい」
三船さんが優しくささやいた。その言葉に抗えず……抗う必要など、どこにあるのか。
意識は次第に夢の中へ……憩いの闇へ……。
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