過去ログ - モバP「遥か時の彼方 まだ見ぬ遠き場所で」柑奈「唄い続けられる 同じ人類のうた」
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40: ◆BHsoERvI06Cm[saga]
2013/09/29(日) 13:21:07.87 ID:fKRX6K8m0

 礼拝堂の扉はしまっていた。今は、この教会の神父の説法の時間だからだ。
 柑奈は「終わるまで待った方がいいのかな……」と少し迷ったが、そっと中に入ってみることにした。

「“人は皆、罪人である。父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているか知らないのです”……あの方は、そう仰いました……」

 ほのかな光が暗がりを散らす礼拝堂に、セロのような神父の声が響く。
 柑奈はふと、幾重にも並んだ座席の中に、見知った背中を見つけた。

 以前の意趣返しと言う訳ではないが、気配を消して彼に近づく……が、彼は途中で彼女の接近に気がついたようだ。
 深く沈みこむように座っていたプロデューサーはそっと振り返ると、人差し指を唇の前に立て、静かにしていよう、というゼスチャーを柑奈に向けてきた。

 柑奈はコクリと頷き、黙ったままプロデューサーの隣に座った。
 神父の話は佳境に入った様だ。そろそろ終わりだろう。

「人々が心の底から罪を悔いてひざまづき、赦しを願う気持ちと共に告白すれば、父は必ずあなた方を許されるでしょう……遥か彼方の地であの方は、その私達の罪のために、父なる神の前で罰を受けてくださったのです……」



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