過去ログ - モバP「遥か時の彼方 まだ見ぬ遠き場所で」柑奈「唄い続けられる 同じ人類のうた」
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5:以下、新鯖からお送りいたします[saga]
2013/09/19(木) 19:23:48.42 ID:jOc5Vl820

「!? お、おい! 君、大丈夫か!?」

 慌てて少女に駆け寄るプロデューサー。
 件の彼女は、ぐったりとしたまま何事かを呟く。

「はぁ……ラブ……ラブはどこにあるんやろ……」

「うおーい!? マジで無事なの!? 見えちゃいけないものとか見えてないよね!?」

「もうだめだ……私は、ここで干上がっていくんや……」

「……干上がる? もしかして、喉が渇いているのか?」

 プロデューサーは手持ちのビニール袋の中にある、紙パックのジュースを1つ取りだした。

「ほら、君! これを飲みなさい!」

 虚ろな目だった彼女が、彼の手にあるジュースを見た途端、光を取り戻す。
 そしてひったくる様に紙パックのジュースを手に取り、一気に飲み干した。

「……ぷっは! 生き返った〜!! あ、えーと、ジュース、どうもありがとうございました!!」

 ジュースを恵んでくれた男に、歌い手の少女はニカッ、っと笑顔を向けて礼を言った。
 と、同時にぐきゅるる〜〜〜……と、地の底から響く様な音が鳴った。

「…………」

 プロデューサーの何の音かと思い呆けていると、目の前の少女の顔がみるみる赤く染まっていった。
 あ、彼女の腹の虫の音か、と気付いたプロデューサーは、懐から名刺を取り出して、耳まで真っ赤になった少女に話しかけた。

「ちょっと時間いいかな? 俺はこういう者なんだけど……良かったら、話を聞いてもらえないだろうか? えーと……あそこの飯屋で」



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