3:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/20(金) 02:22:51.48 ID:gWoAazpOo
「なんですか?」
その男性は、まゆと目を合わせようとしません。
「あ、あの……青葉城に行きたいんですけど……」
低くて小さい声で、まゆは二度くらい聞き返したと思います。三度目でやっと、青葉城へ行くための路線を尋ねてるんだと理解しました。
「たぶん、あっちのホームの路線で良いと思うんですけど……駅員さんの方が詳しいと思いますよ?」
「あ、ありがとうございます。すいません」
その男性は、深々と礼をして雑踏の中に消えて行きました。まゆは、今でもその姿を覚えてます。だって、顔を上げると真っ直ぐまゆの目を見て深いため息を吐いたんです。落胆した様な深いため息を。
「手帳?あ、きっとさっきの方の……」
まゆは、その男性が落としたであろう手帳を拾い家に帰りました。
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