過去ログ - まどか「安価で1レスSS選手権!!」part9
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487:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/10/22(火) 22:24:40.01 ID:zUC3Cm2Jo
『まだ生きていたんだね』

「……まだこの星にいたんだ、キュゥべえ。何か用でも残ってるの?」

この星の名前は地球。ですがもうその地球は絶賛滅亡中なわけでして
この星にはあたしと彼女しか残っていない。
キュゥべえからすれば、この星はもう何の価値も残ってないように思えるんだけど

『何かって……僕の最後の仕事が残ってるじゃないか』

「仕事?」

『そうだよ。君が魔女になった時のエネルギー回収がまだ終わっていない』

「……キュゥべえさん。もうノルマは達成したとか言っていませんでしたっけ?」

『それはそれ。これはこれ、さ。魔女になる逸材が一人でも残ってる限り、僕の仕事は終わらないよ』

「さいですか……」

仕事熱心なものだ

『それに君という存在にも興味がある。何故君だけが彼女に取り込まれなかったのか』

「……そんなのあたしが聞きたいよ」

あたしの両親、友達、……好きだった人も
全部彼女は天国に導いてしまった、らしい
キュゥべえの言っていた事だからどこまで信じていいものかは分からないが

『一応仮説はあるんだけどね』

「仮説? どんな」

『魔女は一番大切なものだけは手に入れる事が出来ないという説があるんだ。例えばチーズを求めた子が魔女になるとチーズを手に入れる事が出来なかったり、好きな人を思って契約した子が魔女になると好きな人に見向いてももらえないという風にね』

「へぇ……とすると、彼女……まどかはあたしの事を本当に一番の親友に思ってくれていたんだ」

それは少し……いやとても、悪い気はしない

『ま、所詮仮説だし、ただ単に君が嫌いなだけで天国に導いていないだけかもしれないけどね』

「あんたはあたしを上げたいのか下げたいのかどっちなんだ!」

『じゃぁ魔女になりそうになったらいつでも呼んでよ。待ってるからね」

そう言うとキュゥべえはどこかに走り去っていった

「ふん、嫌な奴め。さて……」

「……恭介、仁美、行ってくるよ」

そう言ってあたしは恭介と仁美の墓前に手を合わせた
……恭介と仁美を発見した時
二人は寄り添うように重なり合って倒れていた
結局二人が付き合っていたのかどうかはよくわからなかったけれど
彼女……まどかが作り出した天国で二人仲良く幸せに暮らしていたらいいなと
今はそう思う

「さぁて今日も魔女狩り頑張りますかぁ!」

あたし以外の生命は全てまどかの天国に逝ってしまったが
魔女だけは連れていかれる事なくこの星に残っていた
まぁグリーフシードがなくなったらあたしは魔女になるしかないわけで
そういう意味では助かったと言えなくもない

ここは地球、生き残った人類はあたし一人で
寂しくて辛くて挫けそうになる事もあるけれど

「美樹さやか! 今日も元気に生きています!」


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