過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part7
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◆IRWVB8Juyg
[saga]
2013/09/25(水) 17:30:16.84 ID:Ui4Yzw5Ko
夏樹「アンタがアイツを誘導してたのか……? どうしてそんなことしたんだ?」
裕美「えっと、それは……」
夏樹はネバーディスペアのメンバーとして、イレギュラーな戦いを幾度となく経験してきている。
カースはもちろん、犯罪を行った『怪人』であったり凶悪な『魔術師』などを見たことも当然ある。
だが目の前の少女にその雰囲気はない。あまりにも無力に見えたのだ。
――悪意を持って翼蛇龍を街の外へと誘導する理由など、明らかにない。
その件について問うてみれば、言いづらそうに背中を見た。
小柄な少女がしがみついていた手をだるそうに外し、夏樹に向き合う。
ただそれだけのことでも面倒だ、と言わんばかりに眠そうな目をこすって夏樹へと言葉を投げ始めた。
杏「私がそうしろって言ったんだ。あいつを街の外へ追い出してってね」
夏樹「そうかい。じゃあ、なんでだ? こっちとしては寄ってこられるとまずいんだけど」
杏「そっちの事情は知らない。でもヒーローが集まってそうだったし、実際そうでしょ?」
あっけらかんと悪びれもせず言いのける姿に夏樹の語調も強まる。
それでも杏は調子を変えずに言葉を続けていく。背負った状態で話を続けられる裕美は若干うろたえている。
夏樹「あのなぁ、こっちは人の命がかかってるんだ! あの街全体に対する浄化の雨の要になってるやつがいるんだぞ!?」
杏「浄化……そっか、ごめん。でもあいつは街の中で倒すわけにはいかなかったんだ。わかってほしい」
夏樹「倒すわけにはいかなかった? それって―― チッ、来るか!」
意外にもあっさりと謝罪をする杏に夏樹もひるむ。こちらも悪意があるようには見えず、事態の把握もできていない。
街の中で倒すわけにはいかないという言葉には、何か一種の祈りすら込められているようにさえ感じられて責める言葉を継ぐことはできなかった。
そこで一旦話は打ち切られ、体勢を崩していた翼蛇龍が再び浮き上がって杏と裕美をにらみつける。
魔力の切れた裕美はほとんど打つ手はなく、だが心は折れず戦いの意思を持って目はそらさない。
夏樹はこの二人が敵ではないとその場で判断し、その体を掴んで穴へと潜った。
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