過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part7
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◆IRWVB8Juyg
[saga]
2013/09/25(水) 17:32:37.59 ID:Ui4Yzw5Ko
店長「とどめ……ってことは君も戦えるのか? すごいな……」
裕美「えっと、魔法が少し……でももう、魔力がなくて……」
裕美がうつむく。責任感と、戦う力がもう残っていない絶望に歯噛みする。
強く握りしめられた拳には、戦う意思が残っていることをうかがわせた。
店長はどう声をかけるか悩んで、そして――
杏「――その件はいいよ。むしろあいつが街の中で倒れなかったのはラッキーなのかもしれないんだ」
もう一人の乱入者がその沈黙を破った。
李衣菜「……ラッキーってどういう意味? さっきのは聞こえてたけど、倒すわけにはいかなかった理由は聞かせてもらえるよね」
杏「言う意味がない。でも嘘はついてないよ……そんなことよりアイツをどう倒すか考えたほうがいいんじゃない?」
李衣菜「意味がないってなに? 倒せなかった理由がわからないんじゃ、ここで倒していい理由もわからないよ」
李衣菜がひどく冷たい目で杏を見つめ、言葉を放つ。
今の彼女はとても冷静で、状況を把握することに努めているため声のトーンも低い。
威圧するような調子のその言葉に、しかしひるむことなく杏は応えた。
杏「……信じて欲しい。アイツを街の中で倒すとまずいことが起きるっていうのは間違いないんだ」
李衣菜「悪いけど、そんな――」
きらり「ふぎゅっ! いったーい……」
険悪なムードにどう言葉を挟むか困っていた店長を踏みつけるように、翼蛇龍の攻撃で吹き飛ばされたきらりが2人の間へ転がり込む。
思わず言葉は止まり、きらりのことを李衣菜が心配しだした。
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