過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part7
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◆zvY2y1UzWw
[saga]
2013/10/20(日) 18:36:05.08 ID:LPSd0q5x0
小さな小物はともかく、大きな物もあるからか、始まったばかりの今は客は殆どいない。かさばるから、そういった物は帰る時に買うのだろう。
取りあえず棚の腕輪を手に取る。二つで一つのペアらしい。片方は黒い腕輪に白いユニコーンが。もう片方は白い腕輪に黒いペガサスが描かれている。
それら…否、店にある殆どの物から魔力、又はそれに近い力を感じた。
「…錬金術?」
思わず口からボソリと言葉が出てしまう。殆ど聞こえない程の声。
「…あら、お分かりですか?」
後ろから声をいきなりかけられたが、不思議とビクリとはしなかった。
「えっと…店主さん?」
「ええ、相原雪乃と申しますわ。…立ち話もなんですし、こちらに座ってくださいな。今は二人きりですし。」
言われるままに席に座る。少し席を離れた雪乃は紅茶とクッキーを持ってきた。
二人が向かい合う様に座ると、ユズが問いかけた。
「これ全部…作ったの?」
「ええ♪皆、私が作り上げたものですの。」
周囲のかなりの数のアイテム、これらを全部作り上げる。それはかなりの実力者と言う事なのだろう。
「…すごいねぇ。あ、アタシはユズっていうんだ。錬金術は本でしか知らなかったからこんなところでお目にかかるとは思ってなかったよ。」
「あら、そうでしたの?」
「うん、この部屋の魔力が何なのか、気になって来たんだよ。あの宝石の魔力だったんだね。」
飾られている宝石。魔力が固体となった管理塔のクリスタルとは違い、宝石の中に魔力を保持しているようだ。
それに、もう純粋な魔力ではなく…何らかの性質をすでに持っているように思える。
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