過去ログ - モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part7
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713: ◆zvY2y1UzWw[sage ]
2013/10/26(土) 01:03:09.50 ID:/e9E+5sw0
なんだかそれっぽいタイトルの本を手に取り、ぱらぱらとめくっている。

「それに、今はそういう『オカルト』も…現実にあるしね」

「あー、カースとかいるもんな」

「うん、それに吸血鬼とか、悪魔とか、ドラゴンとか、妖怪とか…オカルトマニアの間では結構そういう情報が出回ってるのよ。
実際、少し前にか幽霊や妖怪が大騒ぎしてたでしょ?一部のオカルトマニアはあの時外に出ていろいろやってたみたい。カメラは動かなかったみたいだけど」

「…」

オカルト関係の事を話す時のマーサはいつもより滑舌がいい。

…妖怪が自分の家の居候です。なんて言ったらどう反応するのだろう。微妙な表情で考え込んだ涼をよそにマーサは言葉をつづける。

「そして、オカルト本で書いてある通りの弱点はその相手にも通用するらしいわ」

「へぇ、吸血鬼に十字架とか太陽の光とかニンニクとかそんな感じか?」

「えっと十字架は…信仰している相手に効果があるだけらしいから…その宗教を信じていない吸血鬼には効かないでしょうね。太陽とニンニクは…うーん」

確かに太陽はともかくニンニクが苦手という設定の吸血鬼は最近は映画でもあまり見ない。ホラー映画の記憶を手繰り寄せて一つ思い出す。

「えっとじゃあ…銀のナイフとか銃弾…だっけ?そういうのか?」

「うん。『銀製の武器』や『心臓に杭』…そういうのは効果があるらしいけど…あくまで『らしい』ね。実際に見て戦った人の記録は少ないから…嘘もあるだろうし」

籠に読んでいた本を入れ、別の本を棚から取り出す。

「あ、あとは『招かれた家にしか入れない』とか、『鏡に映らない』とか『流水を渡れない』とかもあるわね。これも本物には効果あるかは知らないけど」

「やっぱり吸血鬼って弱点多いなぁ…」

「それでもやっぱり強い生物だと思う。…出会わないとは思うけどね。まさか祭りに参加しているわけでもあるまいし」

「はは、そうだな」

「まぁ、私とかは普通の一般人。もし何かあった時に生き残るにはこういう知識があって損はないの。それ以前にただ単に好きなんだけど。あ、上の本とって。紫色の奴」

「おう…これか?」

「うん、ありがと」

また籠に本を入れ、背伸びして届かない本を涼に取ってもらう。


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