過去ログ - 安価でSSを書く
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/09/22(日) 17:09:35.65 ID:2LQWz22w0

僕の家には、いつも父さんがメンテナンスしてるバイクがまだある。

と言っても、それは父さんのじゃない。父さんはまず免許がない。
母さんのだ。僕より小さい母さんが、あんな大型に乗るなんてな。
人は見かけによらない。それに乗りそうな性格とも思えないけど。

『あなたより大きくなったわよ。すごいでしょ。乗りたくない?』

『僕はいいよ。怖いし。こけるのも怖い。母さん、傷だらけだし』

『こんなものは乗っていれば当たり前よ』と、母さんは笑っていた。
それでも楽しそうに日々乗っていたのだし、それは当たり前なのか。
バイクも傷だらけと言えばそうなんだけど、なんていうか味がある。

「ほら、どう? お前も乗らないか。父さんは跨ってれば満足だ」

「あ、もう、そろそろ時間か」なんて言って、父さんは出て行った。
僕はもう、今日の学校の帰りに墓参りに出て、花を添えてきてある。
行って、父さんは何を思うんだろうな、なんて僕は思い悩んでいた。

帰ってくるまで時間あるし、と思って、僕はテレビをつけてみた。

どのテレビをつけても最近はもっぱら同じニュースしかやってない。
もう見飽きた。それに僕にはあまり関係ない。どうにもならないし。
それに、またか、と思うほど最近は連日で事故のことも取り上げる。

「また、事故です。これで、今月に入って十件目です。場所は――」




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