309:土蜘蛛[sage saga]
2013/11/27(水) 00:54:43.23 ID:8RW+J+7U0
〜第三話〜
寮の通路にルーンのカードを貼付けるという作業をしていたステイルを手伝った後、夕暮れの街を歩きながら上条は『敵』について尋ねてみる事にする。
「錬金術師って、誰なんだ?」
「アウレオルス=イザードという名前さ」
「アウレオルスと言えば一人しかいないが、あれはあくまで末裔だ。伝説に聞く程の力じゃないさ」
「アウレオルスってだれさ?」
「はぁ……、本当に君はこちらに疎いのか詳しいのか……」
「はぁ?」
「パラケルススという名前には流石に聞き覚えがあるだろう?」
「あれ? 医者じゃなかったっけ? そいつ」
「そうだ。だが、錬金術師としても有名さ」
ステイルは何かを思い出すような仕草を見せ、
「たとえば『ホムンクルスを創るのに成功した』とか、『賢者の石を持ち歩いていた剣の中に保有していた』とかの伝承があるようにね」
「ふーん」
「なんだ、その反応は?」
「別に。ホムンクルスが相手に出てくる訳じゃないんだろ?」
「ああ、それほどの力を保有している訳じゃないからね」
「本当に、眷獣ぶっ放してくるホムンクルスの女の子とかいないだろうな?」
「なんだい……、それ?」
「いや、なんでもない」
上条は居心地悪そうに頬を掻く。
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