過去ログ - 黒子「おまじない……?」#3.5
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104: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2013/11/24(日) 00:55:50.64 ID:mcaMOwdW0
刻命「少なくとも、ハンマーで殴られた傷ではなさそうだな」
初春「多分、転んだか何かでできた傷だと思うんです」
刻命「まあいい。君に大事がなかっただけでも、十分良しとしようじゃないか」
初春「すみません。そこまで気に掛けてもらって……何だか悪いです」
刻命「そんなに気にすることじゃない。さてと……」
いったん口を閉じ、教室の出入口に目を向けだす。
引き戸は大きく開かれていて、外には蛍光灯で薄暗く照らされた廊下が広がっていた。
刻命「ここにじっとしていても仕方が無い。とにかく動くとしよう」
そう言いながら、初春の手を握ろうとする。
表情からは先程まで見せていた険しさは消えていて、優しげな面持ちになっていた。
初春「黒崎さんを探すのですか?」
刻命「ああ。違う空間にいる可能性が高いと思うが、君の話を聞いたらじっとしてもいられない。それに……」
一旦言葉を区切ると、初春から目をそらし、天井を見上げだした。
そして、ぽつりと呟く。
刻命「早く、妹を探さないとな……」
初春「まだ……見つからないのですか」
刻命「ああ」
それだけ言うと、入ってきた出入口の方向に顔を向ける。
対照的に初春は、教室前方の黒板――というより、その脇にある小部屋の入り口を見つめていた。
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