過去ログ - 黒子「おまじない……?」#3.5
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132: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2014/01/12(日) 23:16:04.13 ID:JnPxx0d/0


 初春(この傷、間違いないです。前に図工室で拾って……)

 後蓋に無数の引っ掻き傷。
 一つや二つではなく、無数にあり、遠めに見るとさながら一筋の縄を巻いたかのような痕があるようにも見える。

 自分自身が拾った懐中電灯に間違いなかった。しかも――――



 初春「ねえ、これどこで拾ったのですか?」

 刻命「それがどうしたのか」

 初春「これ、見覚えがあるんです」

 刻命「何!?僕とはぐれた時か!?」

 初春「ええ。図工室の中で見つけたんです」

 刻命「そうか。拾ったのは図工室の前の廊下だ。君はこれを黒崎に渡していたのか」

 初春「はい。貸せっていわれましたので」

 刻命「なるほど……」

 同行者は立ち止まったまま、顔を顰めて何かを考え込んでいた。
 時折、周囲の廊下を眺めつつ、初春にも幾度と視線を向ける。


 初春「…………」

 一方で、何も言わないまま手にした懐中電灯をじっと見つめていた。
 先ほどと変わらず、ずっしりとした手ごたえがある。

 ただ――レンズには幾筋のひびが走っていて、外筒には赤い斑点がいくつか付着していた。
 触ると――ぬめっとした感触とともに、赤い色が親指の先を薄く滲ませた。





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