過去ログ - 黒子「おまじない……?」#3.5
↓ 1- 覧 板 20
67: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2013/10/24(木) 23:13:56.04 ID:BHTH2ViG0
しかし――少女の姿はおろか、初春をのぞいて、人一人の姿は見受けられない。
初春「……ふう……」
少し安堵したのか、小さく息をつく。
改めて、手にした手帳に挟まれている生徒証をちらりと眺めた。
初春(……美里市立彦糸高等学校2年4組 紅星黒白……)
写真に写っている少女は、何事も無くすました表情をしていた。
黒くて長い髪を垂らし、どこか清楚という感じさせする。
それが――先程見た時は、到底そんなイメージを起こさせないぐらいに、狂ってしまっていた。
こんな得体の知れない不気味な空間に一人でいたら、無理も無いのかもしれない。
死体がそこかしこに散乱し、壁や床、窓には血がそこかしこに飛び散っていて。
外に出る窓は、模型のようにがっちりと固定され動かすことができなく。
脱出することはおろか、同じような閉じられた空間が無数にあって、分散された友達と会うこともできず。
食料も、水もなく。
殺意を持った不気味な霊に追い回され――殺されるか、自ら命を絶つか、脱出できず餓死を待つのか。
そんなところに長くいようものなら――初春も正気でいられる自信は、正直ない。
272Res/134.22 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。