過去ログ - 艦これSS投稿スレ -SS速報VIP

過去ログ - 艦これSS投稿スレ

↓ 1- 覧 板 20

38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/10/01(火) 14:54:06.08 ID:kIP03+kL0
艦隊これくしょん　１８話　「　撤退　作戦　」

敵基地殲滅作戦は成功かと思われた。
しかし、想像を遥かに超える２次大規模敵艦隊の前に
第一艦隊は窮地に追い込まれ、提督が乗艦する戦艦「榛名」に敵潜水艦の魚雷が命中する。

更に集中攻撃を受ける榛名を守るため金剛が防衛に回るが・・・
敵大規模艦隊の前に第一艦隊は壊滅へと追い込まれる中
艦娘達は大切な人を守るためにその命を捨てる決意をするのだった。

「大切な妹と大切な人を失うわけには行かないネ」
「お姉様っ！？」

榛名の前に滑り込んできた金剛へ敵砲弾が着弾
「oh...　主砲がヤラちゃっネ」

「金剛！！大丈夫か！？」
大丈夫な分けが無い、敵の主砲を諸に食らったのだ　

「提督、ここは金剛に任せるネ　　榛名、反転撤退ネ」
「でも、お姉様！」
「敵艦隊は貴方を狙ってるんダヨ　いや、提督をネ」

「金剛！！勝手な指揮は許さんぞ！！　その状態では反撃も出来まい！」
撤退するという判断は同じだ。しかし、ここで金剛を置いていけば確実に金剛は集中攻撃を受ける。
ありえない。　他の子に牽引させるか・・・？いや、それでは敵の攻撃から逃げれまい

どうする・・・どうする・・・

「提督、ここで貴方を失うわけにはいかないネ。」
いつもとは違う。落ち着いた言葉。
「それは俺も同じだ！お前を失ってたまるか！！！」

「その言葉だけで私は嬉しいネ。もう時間が無いヨ。榛名。提督をお願いね。godbey」

「おい！金剛！金剛！！くそ、無線をきりやがった！！榛名！！金剛の援護へ・・・」
小さな重力感。機首は徐々に反転を始めた。
「榛名、聞こえてるのか！？　金剛の援護にっ」「提督。」
こちらに振り向いた彼女の目には今にも零れ落ちそうな涙が溜まっていた。

「今から榛名は反転、鎮守府へと撤退します。」
「何をいって・・・っ！」

一筋の涙が彼女の頬を濡らした。
榛名は涙を零れ落としながらもこちらを見つめ続けていた。

「このままでは艦隊は壊滅します。お願い・・・します・・・。」
もはや涙が止まることは無かった。声を震わせながら彼女は私に撤退を進言したのだ。
自分の姉が犠牲になることが分かっていても尚。

自分の姉を犠牲にしてまで撤退を進言する彼女に私は何と言えばよかったのか

「・・・撤退だ。」唯一搾り出せた言葉が　　その一言が私の心を強く締め付けた。

「各艦の皆さん。ただ今より艦隊は反転撤退。殿は金剛姉様が受け持ちます。」

各々の艦から返答が来るが、殿という名の金剛を見捨てることに誰も何も言わなかった。
彼女達は私よりずっとずっと戦いに覚悟を持っていたのだ。
いざとなれば命捨てることも惜しまない覚悟を。

金剛はそのままの進路で砲撃を受けながら艦を進撃させている。
どんどん距離が離れていく・・・

「ｻﾞｻﾞ提督。聞こえますカ？」
「金剛！！」
金剛からの無線にはノイズのような砲撃音が聞こえていた。
「これが最後の通信デス。提督今までアリガトウネ。」
今から敵艦隊へと突撃しようとしているのに彼女の声はとても穏やかだった。
「っ・・・すまない。すまない金剛」　
声が上手く出ない。出てくるのはただ謝りの言葉だけだ。
「私の我侭デス。提督のせいではアリマセン。榛名。提督を宜しくネ。」
「はい、お姉様。」　

「提督。どうか御武運長久を。私ヴァルハラが見ているネ。そして・・・」
その言葉の瞬間大きなノイズが無線から聞こえた。
「金剛！！金剛！！」何度問いかけても金剛からの返答は無かった。

<<前のレス[*]｜次のレス[#]>>

1002Res/529.08 KB

↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。

VIPサービス増築中！
携帯うpろだ|隙間うpろだ