24: ◆XtjOmDyc46[sage saga]
2013/09/27(金) 18:59:47.28 ID:71Y1R1Gco
「良かった。提督に苛められでもしたのかと思ったわ」
「そんなことないよ。普段通りさ」
「そう。無理強いはしないけれど……なにかあったらいつでも言っていいのよ」
「ふふっ。優しいね、扶桑は。こんな僕でも心配してくれるのかい?」
「貴女とも付き合いは長いもの。妹みたいなものよ?」
「山城に焼きもち妬かれそうだよ」
そうね、と相槌を打ち、扶桑は笑う。
いつもよりも元気そうな扶桑の笑顔に、さっきまで落ち込み気味だった時雨も少し軽くなった気分だった。
「夕ご飯まではまだ時間がありそうだし……お風呂にでも入ってこようかしら」
「うん、ゆっくりしてくるといいよ」
「時雨も一緒にどうかしら?」
「僕はちょっと自分の部屋に戻るよ。また今度、一緒してもいいかな?」
「ええ……それじゃぁ、ね」
食堂を出ていく扶桑を見送り、時雨も廊下へと出る。
入ってくるときはあんなに重たかった足取りも、今では遥か昔のようだった。
「そういえば、提督のところから抜け出してきたけど……戻らなきゃダメかな」
自室へと向けかけた足を止め、時雨はゆっくりと振り返った。
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