77: ◆XtjOmDyc46[saga]
2013/11/22(金) 15:52:48.35 ID:3jDWCe+So
「お前たちに戦って欲しくないよ」
時雨の碧い眼を真っ直ぐにみつめ、提督は少し微笑む。
「出来るなら、戦わずに、平和に、仲良く過ごしてほしい。けどさ、こんな御時世だしね」
そこで言ったん言葉を切った。
執務室には時計が時を刻む音しか聞こえない。
「送りだすしか出来ない俺が言うセリフじゃないけどさ」
「……そんなことないよ、僕たちがうまくやれてるのも、提督のおかげさ」
「みんなが無事に帰って来れるために。俺はそのためにならなんだってやるよ」
提督の机の上にあった書類。
山のようにあったそれの殆どは、艦むすの強化案や改修案といったものだった。
「答えになってないか……悪いな、なんて言っていいのか分からん」
「ううん。大丈夫」
苦笑いの提督に時雨は笑いかける。
『みんなが無事に帰って来れるため』
時雨が昔願ったことだ。
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