過去ログ - オティヌス「おにいちゃん、だいすき」フィアンマ「そうか」
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16: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/09/26(木) 21:38:34.95 ID:59/kP5GY0

「目的は何だ」
「教える必要はない」
「ただ黙っているというのも退屈だろう?」
「……確率の調整だ」

純粋な魔神にまで上り詰めると、一つの問題が発生する。
あまりにも力が強い、加えて特殊なことにより、確率が均等になってしまうのだ。

要するに。

世界を指先一つで滅ぼせる力を持っていながら。
子供にジャンケンで負ける可能性すら持ってしまう、ということ。

『無限の可能性』。

それはありとあらゆる事柄への不可能を無くす。
が、そのペナルティーの発現や失敗は避けられない。
失敗が確定しているのなら対応も出来る。
しかし、彼女の持つそれは完全に均一の50:50なのだ。
そうなると、簡単なことはともかく、大きな望みは叶えられない。

「それで、急場凌ぎのラッキーアイテムが俺様か」
「10%程度の傾きは生まれるだろう、と踏んだまでだ」
「まあ、好きにしろ」

フィアンマは、別に抵抗しない。
己の状況を嘆くこともしない。
あの少年に負けた時点で、全ては一度終わってしまったことだ。
無駄に抵抗をして殺されてしまっては、あの少年が言った様に世界を確かめることもできない。

もし。

オティヌスが完全な力でもって、この世界を踏みにじろうというのなら。
その時はその時で考える。

様々な事を同時並行で考える右方のフィアンマを。
隻眼の少女は、どこか懐かしそうに見つめていた。


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