過去ログ - オティヌス「おにいちゃん、だいすき」フィアンマ「そうか」
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[saga]
2013/10/20(日) 15:21:03.08 ID:UXE0Xkdq0
トールが家から出ていき、二人きりに戻る。
フィアンマはオティヌスの隣に座り、彼女の髪を触った。
思い出したようにヘアブラシを手に取り、彼女の長い髪を梳かし始めた。
オティヌスは品の良い猫の様に力を抜き、目を細めている。
「オティヌス」
「……うん?」
過去を思い返し、心地よさそうな表情を浮かべたままに。
オティヌスはちらりとだけフィアンマを振り返った。
フィアンマは目の前の美しい金髪を丁寧にブラシで梳かしながら。
「恋人になろうか」
「…………こ?」
「説明したように、子供は作れないかもしれないが…それでも良いなら」
「こ、」
「別に根気負けして渋々と、という訳ではない。俺様も、お前のことは嫌いじゃないし、大切だ。
少しスキンシップが増えるが、それで恋人として満足してくれるのなら、俺様は……オティヌス?」
こここ、と彼女は鶏の様になっている。
顔は赤く、酷く動揺していた。
どれだけの知識を蓄えようと、ませていようと、彼女はまだ十八歳の少女だ。
それも、特殊な育ちで常識は少し欠けているし、情緒はやや育っていない。
これまでしてきた大胆なアプローチとは反対に、テンパって言葉が出てこなくなるのも仕方ない。
「……いいのか。本当に」
「望んでいた割に、実際にそうなると信じられないものか?」
「……っ」
うれしい、と。
小さく、素直な呟きが聞こえた気がした。
オティヌスは身体ごときちんと振り返り、フィアンマに抱きつく。
フィアンマは彼女の体を抱きしめ、頭を撫でた。
答えは最初から出ていたのだ。
自分はどうしたいのか
そんなことは、世界を救ったあの日に。
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