過去ログ - オティヌス「おにいちゃん、だいすき」フィアンマ「そうか」
1- 20
56: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2013/09/29(日) 20:36:08.90 ID:ctDu5xOg0

「………まったく」

倒れ伏している黒小人を尻目に、オティヌスは上条の右手を握りつぶす。
絶叫する間もなく、彼は急速に意識を途絶えさせていく。
その華奢な手を血まみれにしながら、彼女は無表情で居た。

「戦乱の剣(ダインスレーヴ)を使用するとはな」

彼女は上条を二度『敗北』させ、次いで『戦乱の剣』へ手をかける。
そのまま、何を思うでもなく、ぐちゅりと握りつぶした。
温められたチョコレートの様に、どろりと溶けた残骸が地面に落ちる。
彼女は黒小人の後ろ首を掴み、コツン、と一歩踏み出して。

「……出来損ないが」

彼女は、振り返る。
そこに立っていたのは、同じ魔神の領域に至った青年だった。

金の髪。
緑の瞳。
穏やかそうな整った顔立ち。

何もかもが自分と似通っていて腹が立つ―――忌々しい実兄。
"おにいちゃん"を終ぞ救おうともしない、只の根性無し。

「今のお前に用は無いよ。用があるのはそっちの幻想殺しだ」

さっさと黒小人を連れて帰れ。

命令形が少々気に障る。
が、オティヌスは黒小人、即ちマリアンを抱えたまま、闘技場外に出ようとして。

「……やっぱ殺すか」

過去を思い返し、その力が牙を剥いた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
382Res/226.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice