過去ログ - 【オリジナル】乙女合体ガチユリダー
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158:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2013/10/31(木) 12:33:43.20 ID:0BwaBGNy0
???

 はじめは、その日まつりを探していた。
 S組のホームルームが少し長引いて、放課後にA組の前に行くとまつりは転校生を連れてもう帰ったのだという。

愛糸『お嬢様ー?おかしいな、今日はウラノスシステムのテストランの日だって楽しみにしてたのに…忘れてるのか?』タッタッタ

愛糸『あ…そうか、またあの秘密の近道に行ってるのか…』シュタッ

 まつりの安全を確保するために、はじめはある程度まつりの行動範囲を把握していた。
 当然まつりがいつも使っている秘密の近道も知っていた。
 それに通常の帰宅路の途中で気付いたはじめは、遠回りでそこへ向かった。

愛糸『お嬢様ー……お嬢さ…ま……』


 遠目に見えたのは、知らない誰かを押し倒しているまつりの姿。
 そして、それを抱き返している知らない誰か…


愛糸『……っ!!?』 ドクン

 慌てて近くの壁に隠れる…そして、急に高鳴った心臓に胸を抑え込んではじめは膝をついた。

愛糸『(な…何だこれは…何だこれは!!)』ドクン ドクン

 まるで全身から熱を奪うような動悸、それが鳴る度にはじめの思考は緩んでいく。

愛糸『(嫌だ…嫌だ……なんで、なんで私じゃない!?)』ドクン ドクン ドクン

愛糸『(いつも一緒にいるのは私なのに…誰?嫌だ、こんなの……)』ドクン ドクン ドクン

 緩んだ思考が、何かに塗りつぶされていく。

愛糸?『(嫌なんだったら……そろそろ良いよね?)』

愛糸『(なに……が……)』


愛糸?『(終わっても)』


愛糸『うあぁ…ぁぁ…ああああああ!!!!』ガクン

 両手で顔を抑え、くぐもった悲鳴を上げる。
 するとはじめの胸から黒い光が溢れ出た。

『ようやく目覚めたんだね…八重架』

 聞き覚えのある、男の声。

『さぁ、今度こそ生命の歴史を終わらせよう』


 黒い光は天高く舞い上がり、それを核とするように赤い霧が充満していった。
 それは巨大な紅い卵のような形状をとると、都市部の駅前に音を立てて降り立った。

ズズウウウゥゥゥゥ……ン


 轟音と地響きを感じながら、はじめは意識を手放した。


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