過去ログ - 【オリジナル】乙女合体ガチユリダー
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163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2013/10/31(木) 16:35:32.80 ID:0BwaBGNy0
蜘糸商会 社長室
容呼「八重架……確かにそいつはそう呼んだんやな?」
八尾「…はい、はじめの話では……」
はじめの報告を聞いた八尾は、この場に二人を除いた誰もいないことを確認してから容呼にそのことを話した。
はじめの心に語りかけた、女と男の声…。
その中に入っていた、男のはじめを呼ぶその名に容呼も八尾も驚きを隠せずにいた。
八尾は、先に言った言葉を後悔するように、震える口を開けて言った。
八尾「まさかはじめが…はじめの正体が本当に、彼女だったなんでことは…」
容呼「黙り」
八尾「……」
容呼の言葉に、八尾は押し黙った。
それは、容呼の言葉に威厳があったからでも、八尾が洋子の部下だからでもない。
単に、言い過ぎたことを自覚しただけだ。
容呼「はぁ…ごめん、ちょお落ち着きたい」
八尾「はい…」スッ
容呼がそういうと、八尾は影の中に消えて行った。
容呼「……八重架…」
容呼「綾乃…ほんまにあんたは、死者が蘇らへんと結論付けたんか…?」
容呼は写真立てを眺め、呟いた。
色あせたアナログの写真には、大きな神社を背景に5歳ほどの頃の八尾と、今とそう変わらない外見の綾乃と容呼…
……そして、はじめと瓜二つの外見をした巫女装束の少女が中央に映っていた。
???
「………目覚めのときは、もうすぐだ」
男が、黒い空間に手を翻してそう言った。
「死者は蘇り、魔女の成そうとした物語は今度こそ現実のものとなる…」
ドクン ドクン と、大地から熱を啜るかのような鼓動が聞こえる。
黒い空間に、さらに塗りたくったような黒い巨人のシルエットが現れる。
「滅びに向かうこの世界を漂白し、正しい歴史を紡ぎなおす」
巨人は男の言葉にこたえるように、紅い二つのカメラアイを輝かせた。
「さぁクロノス……会いに行こう…八重架に!!」
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■!!!!』
男の言葉に答えるように、クロノスと呼ばれた黒い巨人は金属を擦り合せるような咆哮を上げた。
第6話「あの瞳は空虚か」 完
次回予告
愛糸はじめ…ニュクス因子を放出するその体質を危惧された彼女を連れて
燕糸容呼は彼女を蜘糸商会の本社、奈良の燕糸神社へと連れて行く。
しかし、勝手についてきたパイロット達。
ガチユリダーのない今、彼女たちに忍び寄る男の影。
愛糸はじめの正体…その真実が明かされるとき、溢れ出てくるのは希望か絶望か…
次回「そして来るは罪の残滓」
魔女は、己の犯したもう一つの罪を知る
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