18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/09/28(土) 21:57:04.23 ID:hDad05Pp0
村に着いたときには、狩人は赤い雪に散らばってピクリとも動かなかった。
その狩人は、いつか狼からおれを助けてくれた、あの人間。
赤く染まった雪に散った命の恩人にふらふらと近づく。
もう死んでいるのはわかっているのに、引き裂かれた首の傷をそっと舐める。
塞がるはずもない傷をおれは舐め続けた、塞がれ、塞がれと願いながら。
完全な忘我状態だった。
このときなぜ狼は無防備なおれを攻撃してこなかったのか。
やつらにとっては嬉しい誤算だったろう、おれが来たのは。
狡猾なやつらは契機を逃さず利用した。
轟音も聞こえず狩人も戻らないことをおかしく思った人間がドアから顔を出す。
そこで人間が見たものは。
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