31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2013/10/03(木) 02:50:18.35 ID:krZxxzSS0
どうやらおれはその後、本格的に眠り込んでしまったらしい。
日が沈みかけて起きたときにはロードという名の変わった客は居なくなっていた。
おれもいっぱしの野生動物なのだが、ちっぽけな猫とはいえ初めて会った相手を
前にして眠りこけてしまうとはどうしたことか。
ヤキがまわりそうだ、と自分を嗤い、頭を一振りして夕食の調達に出かけた。
―――――――――――
翌朝も良い天気だった。
昨夜は大きく丸々と太ったウサギをとらえて心行くまで味わったので、
腹も気持ちも十分満たされ、最上の特等席でいつも以上に気持ち良く眠っていた。
どれくらいたったころだろうか、おれがごろん、と寝返りを打つと、
体が向いた正面に、やつがいた。
思わず飛び起きる。
さっきまでは居なかった気がする。
いや、近づいてきた気配がわからなかったというのか?
これは・・・本格的にヤキがまわったのか・・・。
おれが自分に自信を無くしかけて呆然としているのにかまうことなく、
その金色の毛玉は傍らに置いてあった何かをくわえておれの足元にそっと置いた。
「こんにちは、昼寝の邪魔してごめんなさい。これお土産です 」
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