過去ログ - 落とし胤の一夏「今更会いたいとも思わない」
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◆vc6TpLHdOs
[saga]
2013/10/05(土) 11:44:50.60 ID:VtjwWFxF0
シャル「…………ねえ、一夏」
一夏「――――――俺も、『“シャルロット・デュノア”にだったら――――』と思う時があったよ」
シャル「え!?(それって“そういう意味”なのかな…………!?)」ドキドキ
一夏「これはISに関係なく、それ以前に財閥総帥後継者となった俺の問題だ」
一夏「俺はこの学園に入ってシャルとラウラを守ってやったな」
シャル「うん、そうだよ」
一夏「だけど、それだけじゃダメなんだって思い知らされたよ」
シャル「え?」
一夏「守ることも導くことも、これまでの環境をただ大きく変えるだけだから、それだけじゃダメなんだって」
一夏「俺はシャルにデュノア社と心中して欲しくなかったから声を掛けた」
一夏「俺はラウラに千冬姉の強さがいったい何なのかを教えるためにVTシステムの幻影を断ち切った」
一夏「でも、それだけでシャルもラウラも“今のほうがいい”と思えたか?」
シャル「え?」
一夏「そんなわけない。禍根を断ってやったとしても、それによる変化を受け容れて心が満たされなかったら意味が無い」
一夏「環境が変わり、その中での自由を享受できるかどうかにかかってくる」
一夏「俺は『あの日』、千冬姉に許してもらえたから“今の俺”になれたんだ」
一夏「もし、千冬姉が何も言わなかったら、きっと…………」
シャル「……そうだったね。僕もあの時、初めて自分が誰かに必要とされたように思えたから――――――」
シャル「きっとラウラもそれ以外の道を知ったから――――――」
一夏「俺はこれから環境を――――人の人生を思いのままに操ることも可能となっていくだろう」
一夏「だけど、俺が良かれと思ったことが必ずしも相手にとって良いことだとは限らない」
一夏「――――――ラウラはわからない。軍人だから」
一夏「けど、せめて“シャルロット・デュノア”だけは救われたって後になって振り返ってくれるように、」
一夏「――――――幸せになってくれ」
シャル「――――――!」ブワッ
シャル「うん! 幸せになるよ、一夏…………」ポロポロ
シャル「だから、一夏も、ね?」
一夏「ああ、ありがとう、シャル」
シャル「よぅし、頑張っちゃいますよぉ!」
一夏「楽しみにしているよ」ニコニコ
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