過去ログ - 落とし胤の一夏「今更会いたいとも思わない」
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◆vc6TpLHdOs
[saga]
2013/10/05(土) 11:53:34.98 ID:vMP5JNPt0
――――――“アビス”
キュイイイイイイイイイン、キュウウウウウウウウン!
主任「これで、この機体の再フォーマットは完了ですね。お疲れ様でした」
一夏「まさか迷路でトライアルができるなんて思わなかったけど、ISとは違った楽しさがありました」
一夏「ISにはこういう使い方もあるんですね。拡張装備と見ればパッケージの一種に含まれるけど、」
一夏「――――――このパチモン、もしかしたら第5世代兵装ぐらいの価値があるのかもしれない」
一夏「いや、それどころか、次の――――――」
SP1「ISは元々 マルチフォームスーツ――――拡張性は十分にあったんですがね。軍用機としての完成度…………違うな、新兵器の開発ばかりに熱心で、周りが」
SP2「こういうふうにISを前提とした別次元のフルアーマーパワードスーツをやろうとしたのはうちぐらいなもんだ」
主任「セカンドシフトした『白式』の形状に合わせて全体の輪郭の作り直しを行い、『白式』が新たに獲得した第4世代兵器『雪羅』の使用にも耐えうる仕上がりです」
主任「――――――完璧です。よし、第4世代兵器や『無銘』のデータの記録やエネルギーの供給、その他もろもろの後片付けも終わりました」
主任「これで“アビス”はまた封印されます。みなさん、お疲れ様でした」
一夏「ええ。お疲れ様でした」ニッコリ
一夏「これで“アビス”に眠るパチモン――――いや、もう一人のパートナーともお別れか」
一夏「だが、二度と使いたくないな、どっちも。特に、――――――『雪羅』は危険過ぎる」
一夏「攻撃力・防御力・機動力――――その全てがセカンドシフトしたことによって明らかに現行の最新鋭機を凌駕し過ぎている……」
一夏「どうにかして『白式』を表舞台で使わないようにしないと…………ここに眠れる『無銘』と同じく」
SP2「それは無理な話ですって。せめて雪片弐型だけで戦うとか、公開する範囲を最小限に留めることを視野に入れるしかないですよ」
SP1「ところで、若様? あなた様の名義で個人的な差し入れがあったのでいただきませんか?」
一夏「どういうことだ? そんなものは屋敷の事務所に届けられているはずだが」
SP1「――――――『銀の福音』のことは覚えていますよね」
一夏「…………核抑止力(笑)に定評のある、情けないアメリカ軍の第3世代型か。忘れるはずがない。凍結処置されたんだっけ?」
SP2「実は、ナターシャ・ファイルス――――『銀の福音』専属の国家IS操縦者からの個人的な感謝状と御中元が来たわけですよ」
一夏「それは――――さぞ、無念だったろうな。大人の事情でパートナーが無人機にされて、与り知らぬことで凍結処置されてしまったんだから」
一夏「とりあえず受け取ろう――――――って、何だ、このSDカードは?」
主任「これにメッセージデータを入れているのではないでしょうか?」
一夏「感謝状はデジタルってこと? まあ、個人的なメールサーバーはごく一部の人間にしか開いていないし、しかたないか」
SP1「よろしければ、私の端末で」
一夏「ありがとう」
一夏「えっと、何が入っているのかな――――――」ピッ
一夏「“最初にこれを読んでください”、“あなたやあなたが属する団体に対するアメリカ軍の感情”――――――」
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