過去ログ - 落とし胤の一夏「今更会いたいとも思わない」
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41: ◆G4SP/HSOik[saga]
2013/09/28(土) 10:50:36.80 ID:mq5otnXP0

――――――その夜


一夏「ふぅ、今日は二人の命を救えて万々歳だ」

一夏「他にもアリーナに居た全員が脅威に晒されたんだから、ISドライバーとしての実績は十分すぎるぐらいだな」

千冬「ああ、お前はよくやってくれた」

千冬「しかし、わざわざ教師部隊に隠れてあの場を去る必要はなかったんじゃないか?」

一夏「…………そのことなんだけどさ」

一夏「俺の勘だけど、あの二人は俺に好意を抱いている気がするんだ」

千冬「………………それで?」ヤレヤレ

一夏「あそこで命の恩人として印象付けたら、きっと一生俺についてきてしまいそうな気がして――――――」

一夏「俺は確かに“特別”だし、憧れを持って近づいてくるのは別に構わないけど……」

一夏「でも、住む世界や見えるものが全く違うんだよ、俺とあの二人とでは――――――いや、みんなと」

一夏「社交界の洗礼を受けたからわかるけれど、あの世界は今回の襲撃事件以上に陰湿でしんどい世界だ」

千冬「………………」

一夏「ほら、これ。お見合いのリスト」

一夏「このリストを見るとわかるんだけど、その人の父親や一族の職業、年収なんかの欄が自己紹介よりも大きく載っていてさ」

一夏「これを見る度に、俺と千冬姉を捨てた顔も知らない両親への言い知れない衝動が湧き上がっていってね……」

一夏「それに、セシリアは両親が死んだ後、一族で財産の奪い合いを経験しているし、」

一夏「鈴の場合は、日本から離れた理由が離婚なんだって」


――――――嫌になるよ。男と女の関係っていうのが。


一夏「そんなのよりは、より多くの人々を守る役割がいいな。千冬姉や爺様がそうであるように」

千冬「そうか」

一夏「まあ、爺様からは結婚――――というよりは子供をもうけろって言われてはいるんだけどさ」

一夏「…………」フゥ

一夏「さて、あの無人のISはやっぱり――――――」

千冬「ああ、国際IS委員会が管理している絶対数:467のコアのどれでもないものだった」

一夏「篠ノ之博士が新しく開発したのか、それとも第三者が新造したのか――――――これからどうなるんでしょうね?」

一夏「今更ながら、俺はとんでもない世界に来ちゃったな……」

千冬「…………そうだな」




セシリア「あの時 聞こえたあの声は間違いなく……」


――――――俺は関わる人、全てを守る!


セシリア「そして、あんなにも『白式』の背中が雄々しく見えたのは、やはり私は――――――」

セシリア「そう、あの方はいつもいつも毅然としていて、それでいてそつがなくて――――――」

セシリア「きっと、私はあの方に――――いえ、私はもうあの方の――――――」

セシリア「…………織斑一夏」

セシリア「私は――――――」



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