458: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/01/19(日) 22:37:27.35 ID:47+h4pm/0
竜『気が付くと我は初め地面を這い蹲っていた』
学者「ふむ、その頃は四肢が発達していなかったのか?」
竜『そもそも四肢などなかった。我は身を捻りながらでしか動けなかった』
学者「…よくそれで自然界を生き抜けたな」
竜『何故自分がここにいるのか、自分自身が何者なのかもわからぬまま我はただ進み続けた。そうしてある日』
学者「うむ」
竜『空から飛来した猛禽類に我が身は攫われ、生きたままこの身を啄ばまれた』
学者「…は?」
竜『とてつもない苦痛が続いた後我が意識は遠くなっていった。何がなんだかわからなかったがこれで終わるのだと思った、そうして我が意識は消えていった』
学者「……終わってしまったではないか」
竜『目が覚めると見知らぬ場所で我は地面を這い蹲っていた』
学者「…………」
竜『先ほどの光景は夢だったのだろうと我は結論付けまた歩を進め始めた。それから数日後、我は二足歩行の生物が持つ何か鋭利な武器で串刺しにされ息絶えた』
竜『そして気が付くと見知らぬ場所で我は地面を這い蹲っていた。終わり方は異なれど終わることに違いはなかった、…我の場合終わりではないか』
学者「(信じ難い、が虚実を吐く理由もなし、か)つまり貴様は既に何度も死んでいたと。いや、通俗的に言えば転生していたということだな?」
竜『死から生への移行を転生というのならその通りだ』
学者「だが今私と相対している貴様は捕食者でこそあれど被食者にはなるまい。初めの頃と違い強靭な四肢も兼ね備えているがそれは如何にして手に入れた?」
933Res/559.87 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。