461: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/01/19(日) 22:43:30.42 ID:47+h4pm/0
学者「まあ赤の他人、それも生者でない者のことなどどうでもいい。その後貴様はどうしたのだ?」
竜『我は今まで以上に人間を避けるようになった。日に日に険しい土地へと身を寄せた。しかし、どんな辺境の地に隠れ潜もうが必ず奴らが来てしまう。ありえない偶然が重なり奴らとの邂逅が果たされてしまうのだ』
学者「ほう、なら私が貴様と出会ったのも運命の赤い糸という奴で繋がれていたのかもしれんな!」
竜『言っている意味がよくわからんが…』
学者「後で懇切丁寧に解説してやる、今は話の続きを」
竜『…人間の反応は二択だ。神として崇めるか、悪魔若しくは怪物として畏怖し倒そうとするかだ。これほど単純な反応しか出来ぬのに自らを知的生命体だと信じているのだから滑稽極まりない』
学者「私なら殺さず生け捕りにして全身隈なく調査するところだが」
竜『ああ、そういったパターンも初期にあったな、我にまだ身を守るほどの力が備わっていない頃の話だ。全身のウロコを呪(まじな)いに使用するためといって剥ぎ取られ、爪も煎じて薬にするという理由で全て切り落とされた。神の加護とやらが宿っているらしい』
学者「神を自らの手で苦しめておきながら神の加護を期待するなど呆れて何も言えんな」
竜『結局彼らが好意的に見たところで我は都合の良い道具に過ぎなかったのだろう。人間は合理的な生き物だとはよく言ったものだ』
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