491: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:30:00.09 ID:McW+AEBq0
竜『しょう、せつ……? 読んだことがないな』
少女「あ、そのそれは多分お母さん小説とかあまり読まないから……」
竜『(だから持って来させた本の中に1冊もなかったのか)貴様はその本が気に入っているのか?』
492: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:30:29.90 ID:McW+AEBq0
竜『ふむ、そうだな。なら貴様音読しろ』
少女「お、音読ですか?」
竜『なにも全文読めとは言わん。貴様の最も好む場面のみでとりあえずは良い』
493: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:31:12.09 ID:McW+AEBq0
少女「――そしてふたりは手を取り合いながら星空をかけていきました。…えっと終わりです」
竜『うむ、ご苦労』
少女「(全然笑ってくれなかったな)」
494: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:31:54.46 ID:McW+AEBq0
竜『……貴様はこの架空の人物を心の底から気に入っているのだな』
少女「…はい、現実に存在してくれたらと願っちゃうくらいに。変ですよねわたし」
竜『……もし、我がその人物だったら貴様は我を怖がらないか?』
495: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:32:47.59 ID:McW+AEBq0
♪Please call my name!
少女「……あ」
竜『や、やはり駄目か?』
496: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:33:33.42 ID:McW+AEBq0
竜『"ちょっと君に訊きたいことがあるんだけどいいかな?"』
少女「はいっ何でも訊いてください!」ニコニコ
竜『"今日君はどうしてここに来たのかな?"』
497: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:34:18.57 ID:McW+AEBq0
少女「あの、ドラゴンさん。ドラゴンさんはどうしてここに住んでるんですか?」
竜『"それは…答えたくないな"』
少女「あっごめんなさい、いきなり変な事聞いてしまってって」
498: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:34:58.53 ID:McW+AEBq0
少女「ドラゴンさん、ドラゴンさん」
竜『"なんだい少女?"』
少女「はうっ」
499: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:35:41.52 ID:McW+AEBq0
―夕刻―
竜『"君のお母さんなかなか帰ってこないね"』
少女「あ、そういえばそうですね」
500: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:36:17.43 ID:McW+AEBq0
竜『あ、"ごめん、えっと、いややっぱり馬鹿言うんじゃないよ"』
少女「えっと、どこらへんがバカだったんでしょう?」
竜『"だって君に君を大切にしている人間が存在していることには変わらないじゃないか。俺にはそんな存在1つもいない、君は間違いなく恵まれてるよ"』
501: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/02/18(火) 13:36:58.61 ID:McW+AEBq0
竜『"ん? 誰が寂しいって? よく聞こえなかったからもう一回言ってくれるかな?"』ニコニコ
少女「ひゃあごめんなさいごめんなさい!」ペコペコ
竜『"まあ冗談だけど、……俺は寂しいっていう感情がよくわからないんだ"』
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