600: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:32:29.39 ID:6zgCcXip0
♪blue tree
竜『それでなんでこんなに大量のパンを? 秋のパンまつり?』
少女「えっと、わたしが得意なのって料理くらいで、それでこの日くらいは是非メビウスさんにいっぱい食べてもらいたくてですね」
601: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:33:00.53 ID:6zgCcXip0
竜『なんだよ、今日の丁度1年前に学者と会ったとかわかんないよもう』
少女「駄目ですよメビウスさん、女の子は記念日を大切にする生き物なんですからちゃんと覚えててあげないと」
竜『あ、そっか学者って言動に似合わず結構女の子だったね』
602: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:33:46.03 ID:6zgCcXip0
少女「一週間前に「私は自分がこういった側面では不器用な人間であることを自覚しているから何をしたら奴が喜ぶのかわからない、お前ならどうする」って聞かれたんです。それでわたしだったら何かお腹一杯食べさせてやりたいって答えたら、お母さん必死に大の苦手な料理の勉強…むぐっ」
学者「おい、いくらなんでもお喋りが過ぎるぞ我が娘よ? うん?」グリグリ
少女「ごめんなさいぃ謝るから頭ぐりぐりしないでー!」
603: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:34:19.71 ID:6zgCcXip0
学者「な、何を言っている。私はただ単純作業をしただけで料理をしたとは言えん…」
竜『でもこのパンが生まれたのは学者がきっかけだったんだろう? そういう意味では学者が作ったと言っても良さそうだけど』
学者「うなっ、なんだその貴様らしからぬ屁理屈は」
604: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:35:14.61 ID:6zgCcXip0
竜『いやあどれもこれも本当に美味しいねえ! 甘味一色なのに全然飽きないよ』パクパク
学者「見ていて気持ちいいほどの食いっぷりだな、その調子でじゃんじゃん食うがいい」
少女「…ごほごほっ」
605: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:35:52.18 ID:6zgCcXip0
学者「おお貴様もつぶあん派か!? だよなあ、こしあんなど邪道だよなあ!? いやあ遠方から取り寄せたかいがあったな」
少女「わたしはどっちもおいしいと思うけど、こっちがこしあんですどうぞ」
竜『いただきます……うん、断然つぶの方が美味しいといわざるを得ないね』
606: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:36:34.28 ID:6zgCcXip0
竜『大変ごちそうさまでした』
学者「これだけ食っても体型が変わらないのだから羨ましい限りだよなあ…なあ少女?」
少女「…………」
607: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:37:02.37 ID:6zgCcXip0
竜『な、何が起こってるの学者?』
学者「……とんでもなく熱があるではないか、何故言わなかった?」
少女「…………」
608: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:37:40.17 ID:6zgCcXip0
―病院―
学者「……今、なんと言った?」
「原因不明、です」
609: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/04/27(日) 20:38:14.05 ID:6zgCcXip0
学者「…………ありえん、認めんぞ私は」
医者「お母さん、お辛いでしょうが気をしっかりもって…」
学者「私の娘が死ぬだと? ようやく友達も出来て外でも笑顔を振りまけるようになったのに? そんな理不尽があってたまるか、あいつは、少女はもっと幸せにならなければならないのだ」
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