過去ログ - 『「雨だ……」』
1- 20
663: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:24:01.66 ID:iQKLiftM0
少女「そういった意味ではなくて…まあいいです、とりあえず入りましょう?」

竜『いやだよ溺死はなかなか苦しい死に方だと聞いてるから』

少女「そんなすぐに溺れませんって、まずは手先だけからとか」
以下略



664: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:24:38.37 ID:iQKLiftM0
少女「むー、だったらわたしにだって考えがあります」

竜『な、なんだよ君に俺の体を引っ張れるような怪力は備わっていないと認識してるけど?』

少女「お母さんからあなたの弱点は聞いてるんです」
以下略



665: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:25:38.32 ID:iQKLiftM0

学者「な、何の音だ!? 鯨か!?」

少女「クジラじゃなくて竜だよお母さん」

以下略



666: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:26:05.79 ID:iQKLiftM0
少女「お母さんだめだよ怒らせちゃー」

竜『君もだ少女! あの世で後悔するがいい!』

少女「そ、そんなあ! ひどいよあんまりだよ!」
以下略



667: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:26:43.36 ID:iQKLiftM0

竜『くそう、向こうで学者が手で下瞼を引き下げつつ舌を出しながらこっちを見て笑っている。何故だかわからないが屈辱的だ』

少女「メビウスさーん! 気持ちの問題です! 気合で頑張って!」

以下略



668: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:27:21.03 ID:iQKLiftM0

竜『(馬鹿な俺はちゃんと願ったぞなんでだ!?)』ゴボゴボ

学者「…………」

以下略



669: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:27:59.71 ID:iQKLiftM0
学者「まったく世話が焼ける男だ」ザブン

少女「お母さんどこ行くの!?」

竜『(でも思ってたほどの苦痛ではないかな、全身を槍で貫かれたときの痛みに比べれば全然ましだ)』
以下略



670: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:28:34.88 ID:iQKLiftM0
学者「(おい何勝手にあっさりポックリ逝こうとしてるのだこのたわけが)」

竜『学者! 何やってるの早く爪を抜かなきゃ!』グイッ

学者「(こうでもせんと水中で会話出来んだろうが愚か者め、それより貴様何をしているさっさと上がってこんか)」ガシッ
以下略



671: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:29:04.83 ID:iQKLiftM0
学者「(馬鹿はどちらだこの馬鹿が、貴様それでよく人の娘に命の尊さを語れたな)」

竜『(だって……有限と無限じゃ価値が違いすぎる)』

学者「(価値? そんなもの観測者によるだろ下らん。だがな、貴様のその腑抜けた生き方だけは私は絶対に認めんぞ)」
以下略



672: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:29:36.73 ID:iQKLiftM0
学者「(得体の知れない何かから押し付けられる生によってのみ動き、ましてや死を受け入れる今の貴様は決して生きてなどいない。生かされることは生きることとは違うのだ)」

竜『(でも、終わりがない俺はどうやっても生きているとは言えないよ)』

学者「(私は死ぬために生きているわけではない、生きたいから生きているのだ。この意味がわかるか?)」
以下略



673: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/05/19(月) 00:30:12.38 ID:iQKLiftM0

竜『(…学者にとって終わることは重要じゃないってこと?)』

学者「(そうだ、だからゴールがあろうがなかろうが生きることに違いなどない)」

以下略



933Res/559.87 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice