過去ログ - 『「雨だ……」』
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818: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/06/29(日) 20:22:38.27 ID:HfXmAFKh0
―洞窟―

少女「(メビウスさんは……いない)」

少女「(もうここにはいないのはわかってた、わかってたけどそれでも期待していた自分がいることに気付いて嫌な気分)」
以下略



819: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/06/29(日) 20:23:12.67 ID:HfXmAFKh0
少女「……あれ、なんだろうこれ」ヒョイッ

少女「見た目は普通のノートみたいだけど鍵が取り付けられてて開かない。鍵は……数字を揃えて開けるタイプみたい。でも桁数がちょっと多いな…」

少女「…気になるけど今はあの本を探さなきゃ、あと探してないのはこの辺だけ……あっ」ゴソゴソ
以下略



820: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/06/29(日) 20:23:52.32 ID:HfXmAFKh0
少女「…なにこれ。開いたページに見覚えのない紙切れが挟まってる。それに何か書いてある、えーと」

《少女へ 3つの鍵は"この世界に2つの愛が生まれたことを忘れない"の中に。鍵は持ち主が大切にしている順に使うこと》

少女「……え?」
以下略



821: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/06/29(日) 20:24:42.23 ID:HfXmAFKh0
少女「わたしへ、ってことはわたしに対するメッセージなんだろうけどどういう意味なんだろう? それに見たことのない筆跡だけどこれを書いたのは…?」

少女「この世界に、2つの愛が生まれたことを、忘れない…」

少女「…わたしに、ってことは多分わたしならわかるっていう意味だよね。いや、むしろ"わたしにしかわからない"のかも…?」
以下略



822: ◆yJ9Y64R876[sage]
2014/06/29(日) 20:25:40.39 ID:HfXmAFKh0
今日はここまで、次回は♪彼女の答えとハッピーエンド


823: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/06(日) 20:49:12.69 ID:7lUIuVhl0
―30分後―

少女「……だめだ、さっぱしわからない。ヒントが1つも書かれてないのはさすがに苦しいよ」

少女「…でも書かれてないからヒントがないわけじゃないかもしれない。ならどこに……そうだ……これは変だよ」


824: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/08(火) 23:11:51.86 ID:l59SA0GR0
少女「(このメッセージが挟まっていたのはわたしがメビウスさんに読み聞かせたページだった、それが偶然とは考えにくい)」

少女「(でもメビウスさんは文庫本を開くことも出来ないし、ましてやペンを持って字を書くことなんて出来ないだろう、だからこのメッセージを挟んだのはメビウスさんじゃない)」

少女「(でも本をどこまで読んだか知っているのはわたしとメビウスさんだけ、だと思ってたけど違ったんだ。多分わたしが知らない場所でこの小説の内容についてメビウスさんから聞いてた人がいたんだ、だからこの位置にメッセージを挟めたんだ。そしてメビウスさんと関係を持っている人間はあの人しかいない)」
以下略



825: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/15(火) 00:46:07.29 ID:50wI6hsw0
少女「(間違いない、筆跡は変えられてるけどこれを書いたのはお母さんだ。そう考えるのが自然だ)」

少女「(そう考えると……このフレーズの意味がわかる気がする)」

少女「(メッセージの最後の部分、"忘れない"はシオン、お母さんの誕生花の花言葉に使われているフレーズだ)」
以下略



826: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/17(木) 23:42:57.26 ID:TYD4cYOH0
少女「(世界に、2つの愛が生まれた)」

少女「("生まれた"って言葉は誕生日を指している気がするけどそれが誰の誕生日かわからない、ならそれを特定するのが"世界に2つの愛が"の部分なのかな)」

少女「(……"世界"という言葉が指しているのはわたしたちが住むこの世界のことではないだろう、もしそうならこの世界に愛なんて数えきれないぐらい存在してるから"2つの愛"を特定できない)」
以下略



827: ◆yJ9Y64R876[saga]
2014/07/21(月) 01:43:48.57 ID:25c1NsJp0
少女「(…………そっか、わたし間違えてた。鍵は誕生日じゃない、正しくは記念日だ)」

少女「(2つの愛のうち、1つは母性愛だ。うぬぼれなんかじゃない、だってお母さんがわたしを愛してくれていたことはわたしが一番知っている)」

少女「(その母性愛が生まれたのはお母さんがわたしを拾った日であり、この間までわたしの誕生日だと思い込んでいた12月13日だ)」
以下略



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