過去ログ - 【とある】とある世界の禁魅演目【アイマス】
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12: ◆k9UBk5Z5fc[saga]
2013/10/01(火) 01:13:48.46 ID:1mYjYl9J0
修正


「うっう〜。まずは自己紹介からです」

上条「あ、うん……まぁ、な」

プログラム「私の名前は、プログラムって言います。あ、こう見えても教会の者です」

上条「誰がどう聞いても偽名じゃねーか!大体なんだよプログラムって!『演目』かお前は!」

プログラム「ぎ、偽名なんかじゃありませんよ〜!確かに、ちょっと変わった名前だなぁ、って自分でも思いますけど、みんな私の事を『Pちゃん』って呼んでくれるんです!あなたも良ければそう呼んでください」

上条「意味分かんねーしこっちの話は無視かよ!?つーか『Pちゃん』って明らかにお前の名前が長いからそう略されて呼ばれてるだけだよな!?」

プログラム「うーん、禁魅演目(プログラム)の事なんですけど……あ、所属なら765プロってとこです」

上条「もしもし?もしも〜し!一体ナニ星人と通話中ですかこの電波はー?」


聞く耳持たない俺が小指で耳をほじっていると、プログラムと名乗る少女は「うっぅ〜……」とションボリとした表情を浮かべる。
一体どうしてガラステーブルを挟んでお見合いよろしく正座で向かい合ってるんだろう……。俺としてはもうそろそろ学校に行かないと夏休みの補修に間に合わないわけだが、かと言ってこんな得体の知れない人間を部屋に残していく訳にもいかねぇ。

あ〜、もうあれだ。このプログラムとか名乗る女の子のお腹事情ではないが俺もそれなりに腹が減っている事だしとりあえず空腹の方を先に満たしてしまおう。と、俺はキッチンへと向かい、先ほど隣人でありクラスメイトでもある土御門元春(の義妹)に土下座して貰ってきた朝食の残り物であるカレーライス(正確には昨日の夕食の残りだがカレーなので問題なし)を二つの皿に装う。



プログラム「………」


しかし、俺がそのカレーライスをガラステーブルに置いてやると、プログラムは困惑したような表情を浮かべた。
たとえるなら、拾われてきたばかりでまだ警戒が完全に解けていない子犬の見たいな顔。



プログラム「あぅ?え、えっと」

上条「ん?何してんだよ、腹減ってんだろ?」


俺は促すようにスプーンで自分のカレーを救って口の中に放り込む。
……うぉっ!うっめぇなこれ!!さ、流石はメイド専門学校に通ってるだけあんな、レトルトは比べ物にならん旨さだ………
俺が感心しながらカレーをひょいひょいと口の中に放り込んでいくのをしばらく眺めていたプログラムだが、やがて意を決したように「いただきます!」と、スプーンをグーで握ってメイド特製カレーを一口。



プログラム「お、おいしいれす!すっごくおいしいれす!!」


プログラムはとびっきりの、最上級の、それこそ天使のような笑顔を浮かべた。
ほっぺたに米粒がくっつくほどの純真な笑顔に、何も悪い事はしてないはずなのに俺の中に存在するデビル上条は今にも灰になって消え去りそうになっているのが分かった。

やめろ、やめてくれ。頼むからそんな顔で俺を見ないでくれ!

何か自我が崩壊しそうな感覚に襲われて怖くなった俺は、全力で顔を横へと反らす。









プログラム「あ、あのぉ……」


直後、まるで蚊のような声で話しかけてきたプログラムに、俺は、ん?と視線を戻す。
見ると、プログラムの皿に盛られたカレーはいつの間にやら消え去っていた。
じーっ、と切なげな表情でこちらを上目遣いで見つめてくるプログラムを見て、上条は悟りを開いた。






神は言っている。今すぐおかわりを持ってこいと。





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