18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/10/04(金) 12:31:55.61 ID:C20G8sY80
当初は柑奈の希望にそって歌手路線での売り出しを模索していたが、彼女の語るラブとピースの言葉は予想以上の波紋をもたらした。
当時の僕には急増を続ける柑奈への仕事依頼と、彼女の狂信的なファン達をさばききれず他のP達へと随分世話になったものだ。
最終的には同僚である吉岡Pからの助言に従って、僕は彼女を解放した。
表現者としての資質を伸ばせとの事であったが、彼の示したその方針は正しかった。
柑奈『はい、虫眼鏡。はい、脚立。はい、事務所の天井、そこ登って、見て?』
そこにあったのは――YES。NOじゃなくて、YESだ。それは僕にとっての救いだった。
P『それじゃあ僕はこれから空想のお金を君に払って、空想の釘を打つことにするよ』
もしも天井のキャンパスに書かれていた言葉が、NOだとかインチキといった嫌な言葉であったとしたら……。
僕はその場でプロデューサーを辞めていただろう。
柑奈『作品作りも楽しかけんど……やっぱしプロデューサーさんと一緒に、愛と平和を歌っていきたいですねっ!』
P『久しぶりにLIVEが出来るよう調整してみるよ。
でも事務所としては講演や物販の方が実入りが良くてね。もう少し我慢して貰えないかな?』
柑奈『むー。お金お金って、そんな父ちゃんみたいな事言わんといて下さい。
父ちゃんは歌じゃ食えないって……それじゃ面白くないですよ!』
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