過去ログ - QB「ボクと契約してごまどかを虐めてよ!」
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591:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/10/26(日) 13:08:13.61 ID:bIrhZqjN0
そんなごまどかを眺めるのにも飽き、空を飛ぶウミネコを見ていたときだ。

「ウェ、ウェヒ!?ホムラチャ!!??」

慌てたような鳴き声が聞こえた。何事かと思って視界を戻すと、

白い塊、ではなくごまどかは海を泳いで、というか浮かんでいた。

「何だよ。びっくりさせるなよ」

「ウェヒ!?ホムラチャ!!タスケテ!!?」

しかしごまどかは本気で慌てているようだ。

どうしたんだと思ってよく見ると、なぜかごまどかはどんどん離れていく。あいつあんなに泳げたのか?

いや、あれは……流されているのか?

まさかと思い看板を探すと、そこには予想通りのことが書いてあった。

離岸流か……

「ウェ、ウェヒ!ホム、ゲボッ!ボブラ……ボブッ!!」

確認している間にもごまどかはどんどん流されていく。

俺はごまどかに真直ぐこちらに来るのではなく、横に泳ぐように叫んだ。

「ウェヒ!?ホムラチャドウシテ!!?」

しかし浜から離されパニックになっているごまどかは、こちらに来るなと言われていると勘違いしたらしい。

ますます慌てて両肢を動かす。

「ウェヒ!?ゴシュッ!!?ウェヒィッ!?モドレナイヨ!!?コンナノッテナイヨッ!!」

それじゃ駄目なんだ。流されるだけなんだよ、ごまどか。

第一お前は浮かんでいるだけで、ほとんど泳げないだろ。

そして、まるで止めを刺すように、空を飛んでいたウミネコがごまどかの頭にとまった。

「ウェヒッ!?オモイヨホムラチャッ!?」

鳥一羽の重さが加わったことにより、ごまどかの体は急激に浮翌力を無くした。

「ウェ、ウェヒ?ホム、ボブラ、チャッ!?シ、シズンデルヨ!?ヤメッ……!!」

驚いたごまどかはバシャバシャと激しく暴れ、ウミネコは飛び立ち、

「コンナ、ゲホッ!ゴンナノッデ、ゲボッ!ゴンナ……カボッ!」

そもそも浮かぶしかできないごまどかはあっけなく溺れてしまった。

その白い体もどんどん遠くに流されていき、ついには見えなくなってしまう。

ああ、家にいてもいつも物を壊してばかりだったんだ。その度に何度も叱っていた。

一度で言う事を聞くわけがないのも、言われたことをすぐ忘れることも、分かっていた。

目を離したらどうなるか予測できたじゃないか。

改めて空を飛んでいるウミネコを眺めると、そんな考えが頭に浮かび、



ただただ、ウミネコに感謝をささげた。


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