23: ◆ttske0ubhFi9[saga]
2013/10/07(月) 14:54:13.40 ID:uDlNoJil0
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楽しい時間というのは、すぐに終わってしまうというものだ。かの偉人が唱えたように、暑い中ストーブの前に居続ければ長く感じるし、電車で可愛い女の子が隣に座っているとなぜか早く目的地についてしまう。世界とは実に損な仕組みだと、上条は心の中で嘆く。
まぁ、時間はまだまだあるのだ。焦る必要はない。
時刻は8時前と言ったところだ。
冬にもなれば、この時間帯は非常に暗い。彼らは川沿いの土手に、月明かりの下二人並んで星空を眺めていた。
「ほら見て当麻くん。昨日は降水確率90%超えなんて言ってたのに、結局降らなかったね。こんなに空が澄んでる」
空には雲一つない。代わりに、一面に星々が煌めいていた。アクセサリーショップで見た、金属の反射光とは桁違いな光だ。赤や青、数は少ないが、白だけではなくそんな色の星もある。
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