過去ログ - 高森藍子「離れていたって、届くように」
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25: ◆.FkqD6/oh.[saga]
2013/10/07(月) 23:35:34.74 ID:wXzZV/Aw0

ぼんやりとした足取りで、私はトレーナーさんの車に乗り込みます。


ライブの次の日ともあって、流石に激しいレッスンはしませんでした。


でも、なんだが休んでいたくないような気がして、無理を言ってトレーナーさんに付き合ってもらいました。


本当はオフの日なんですけどね。私も、トレーナーさんも。




「昨日のライブ、とっても良かったですね!」


トレーナーさんは車を運転しながら、ミラー越しにこちらに微笑みます。


でも、夕日が差し込んでいて、トレーナーさんの顔はよく見えませんでした。


「そんな、全然ですよ」


謙遜しなくてもいいのに、とトレーナーさんは苦笑い。


――いえ、私自身あまりいいものとは言えなかったかなって。


確かに楽しかったですし、ファンのみんなは喜んでくれました。


でも、やっぱり。


みんなのために歌うべきだったのに。


「――誰かのために歌う、それだけでいいんですよ」


トレーナーさんは、ずっと前を見つめながら。


「ちゃんと、藍子ちゃんの声を受け取ってくれる人は、いますから」





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